Ⅴ. 永遠の不在地帯もはや守るべき国籍も、統治すべき臣民も、この汚染された風の中に溶け落ちた。国家という名の抽象概念だけが、もはや機能しない地図を抱きかかえて、荒野に独り佇んでいる。漏れ出し続ける毒素は、生命の系譜を根底から書き換え、数千年の時をかけても癒えぬ傷痕を地球の皮膚に刻みつけた。そこは、人間という種が自ら書き込み、そして自ら読み上げることの叶わなかった、最も残酷で最も壮麗な、文明の終止符である。#赫奕たる終焉