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はてむ



はてむ
でも
撫でて欲しいと思える手は どこにもなかった
渇望した暖かさは どこにも
誰も彼も 日々を送るのに手一杯で
優しさで覆い損ねた部分ばかりが
鮮明に脳裏へ焼き付いて
みんなみんな
汚く醜く見えた
拙く脆く見えた
遠く霞んで見えた
泣かないようにした
強がって見せた
頭に 背中に
手が伸びてこないように
ハリボテの愛を携えた 冷えて乾いた感触は
なにより背筋が凍るから
知ろうとする気もないのなら
せめて私に触れないで
『手』 #詩を描きたかった
はてむ
どれだけ話しても
考えても 想像しても
自分の世界からは抜けられないでしょう
私はいったい 何を見聞きして
何に触れているんだろう
言葉の限界
記憶の限界
想像力の限界
どう頑張っても怠けても 自分は自分なのだから
私の前に立つあなたは
私の中で形作られた 私だけのあなた
ただのあなたは どんな顔をしているんでしょう
きっと知ることはできないけれど
あなたを知りたいと思い続けるから
あなたがあなたであることが尊いのだと
言い続けるから
立ち止まっても 戻ってもいい
あなたの歩んでゆく道のりを 私は見たい
#詩を描きたかった
はてむ
分からなくなった
前後左右も上下も 何もかも分からなくて
ぐるぐる ぐるぐる彷徨って
目を開くと 幼い自分がうずくまっていた
#詩を描きたかった
はてむ
直視して 受け入れろ
どれだけ醜かろうと
どうせ 逃れられはしないのだから
目を逸らして 何かのせいにして
自分に酔うのは
気づいているからだ
過ぎた卑下は
自分への言い訳と 否定を期待して
自らを疑え 心の奥底を暴け
果てない闇があるだけだとしても
うずくまるな 進めなくなる
怖くなどないと言い聞かせて
誰も助けてはくれないのだから
爪に滲む血
額から落ちる汗の粒
ひとかけの尊厳を 守るために
#詩を描きたかった
(空、綺麗じゃないですか?[穏やか])

はてむ
喉元で留めて
そうしているうちに 錆びついてしまった心を
どこか遠くから眺めている
あの頃の自分にかける言葉が
見当たらなくなってしまった
楽しさも 嬉しもさ 感じるけれど
気をつけていないと 冷静になれてしまう
戻れたら とは 思わない
ただ
進んだ先が 崖であればと 願う。
#詩を描きたかった
はてむ
その心に血が滲むのを防げただろうか
相手の幸福の一助となれただろうか
私が傷つけてきた人達への償いを
光を見せてくれた人達への感謝を
少しずつでも
周りの人へと還元できているのだろうか
優しい人に 素敵な人に いい人に
なりたいのだけれど
私には一生なることはできないよ
だって
優しい言葉をかけても
素敵な行いをしても
いい人だと言ってもらえても
「なりたい」が初めにあるから
慢心しちゃいけない
安心しちゃいけない
これまで犯してきた 大小様々な自分の罪を
生きる意味になった 小さな宝物たちを
力の及ぶ限り 沢山 鮮明に
土台の部分に刻みつけておこう
消えかける度に 何度も刻み直して
死ぬまで忘れないように
帯びた熱が冷めてしまわないように
大切に
#自分の日記 #詩を描きたかった
(詩っぼくするつもりじゃなかったんだけど)
はてむ
無限の闇 究極の無
目を瞑る
このまま溶けていくといい
境界は曖昧に 意識も朧げに
意識は昇り 身体は沈む
互いに引き合い 昇沈は止まる
目を開く
光など望みはしなかったのに
#詩を描きたかった
はてむ
それでいて
全てが 自分を創り
自分は世界を創る
全て 運命とも言えるし 因果でもある
決まっているとも 未定とも
永遠があれば 切れ目もある
気負わないで 向き合って
背に 日の光をうけて
力強く 柔らかく
独りで
躍るといい
#詩を描きたかった
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