暗いうちに家を出る薄明かりが街の縁をなぞり太陽が昇る前の海へ船がいくつか留まる場所揺れる水面はまだ名前のない色で船体に触れ朝を待っているその景色をそっと収めるあの人が好きだと言った場所いちばんいい一枚を送る返事は来ない眠っているのか夜を越え写真を見ているのか暗い部屋小さな灯り照らされる君の輪郭を思い他の誰とも同じではない愛し方をしているつもりで言葉を探し選ばず削ってただささやかな一行を夜明け前に置いていく言葉#夜明け前#朝の海#静かな時間#余韻#言葉を置く