こんにちは。読書記録です。キリスト教の本質「不在の神」はいかにして生まれたか加藤隆 著NHK出版新書前半部に関してはユダヤ教の歴史の概観を見渡すことができるのでいいと思います。ただ後半部の比較文明論を披露して、西洋は支配する者、される者の二重構造になっている一方で、日本は和の文化だといって日本上げしているのは、老害の症状が出てしまった感じがして残念です。比較文明論的にいえば、西洋は神と共に生きて人々を信頼してチャリティー文化が盛んな一方で、日本は、目に見えるお金や富を信用する文化で、金持ちは守銭奴でチャリティー文化は低調と言うこともできるのではないでしょうか。日本の場合は、神という支えがなく、無条件の愛というのを信頼することができないから、自己信頼や他者信頼というのを醸成しにくく、実際の物やお金あるいは仕事上の関係で信用する条件付きの愛を構築するのが精一杯だから、心の病が国民病になっているとも考えられるのではないでしょうか。イエス様を見習いたいという信頼感を持っている西洋人に対して、日本人は信頼感を持てる存在を持ちにくいというみかたもできるかもしれません。日本の宗教を遠ざける文化が実は日本人を構造的に不幸にしている、日本人が幸せを感じにくい精神性にしているというパースペクティブまで持つというのが、比較文明論を論じる真摯な態度なのではないかと思いました。#読書 #読書感想文 #西洋論 #日本論 #比較文明論