【読後感】帯に清水潔さんの名前を見つけ手に取った本。ジャーナリストとして人間として、清水潔さんを尊敬していて、著作も読んだ。この本はフィクションでありながら、現実感がある。人の闇、醜さ、傲り、真実、嘘。身近に潜むほんの少しの出来心や保身。それら一つ一つはとても小さい。けれどバタフライエフェクト。蝶はどうやって眠るか知っていますか。とても近くでとても無防備に。見ようとしなければ見過ごしてしまうほど近くで。命の重さなんて最初から知らないかのように。それほど繊細で、それだけ自然に。無垢とはきっと、そう言う事なんだろう。誰かが誰かを想っている。誰かは必ず、誰かに想われている。守るために、押し付けて、犠牲にする。けれど誰かのために、暴く。すべては人の業。すごく考えさせられる本。なかなかに長編でもサラサラと読めます。繊細な文章が心地よく、好みでした。社会派なストーリーがお好きな方におすすめです!#蝶の眠る場所 #水野梓 #清水潔 #ButterflyEffect