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あきっくす😗

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【連続GRAVITY小説】
〜Gravity-Link〜
第三章 ~彼らが捧げる、たった一つの純情~

第57話:画面いっぱいの拍手と、新しい風

ルームのチャット画面には、嵐が過ぎ去ったあとのような、重苦しい静けさが漂っていた。ニトときよの間に流れた激しい感情のぶつかり合い。その余韻(よいん)が残る画面を、誰もがただ見つめることしかできなかった。
そこへ、弾けるような明るいメッセージが飛び込んできた。
「みんな、お疲れさま! 頑張ったご褒美に、はいこれ!」
もちこのログインと同時にアップロードされたのは、彼女がササッと描いた手書きのイラストだった。そこには、カラフルな旗を持って踊る、なんとも言えない表情をした「不思議な生き物」が描かれている。
さらに、画面を埋め尽くすほどの「パチパチパチ!」という拍手のスタンプ。その無邪気な明るさに、メンバーの凍りついていた心が、春の雪解けのようにふっと緩んだ。
真っ先に反応したのは、失恋の傷が癒えないニトだった。
「あはは! もちこさん、何ですかその絵。元気が出ましたよ」
潔く身を引いたはずのテスターも、優しいログを返す。
「これは……心が和みますね。今のルームには一番必要なものだ」
これまで静かに状況を見守っていたまぁずや、穏やかな性格のぽちも、もちこの連打する拍手に誘われるようにログを残し始めた。新しく加わったばかりで、どこか冷めた雰囲気を持っていたやざわでさえ、「……ふふ、妙なセンスですね。嫌いじゃありません」と、その独特な世界観に興味を引かれた様子だった。
ルーム主のあきっくすは、画面の向こうで微笑みながら文字を打った。
「もちこさんとは、もうすっかり仲良しだと思ってるよ」
その一言に、もちこは「嬉しい!」と喜びを爆発させるログを返した。
フルタイムの仕事に、育児。そして、家では義理の両親への気遣いに追われる毎日。そんなもちこにとって、このルームは自分らしく笑い、誰かに「拍手」を贈ることができる、かけがえのない大切な居場所だった。
「あきっくすさんにそう言ってもらえるのが、一番の癒やしです!」
もちこの天真爛漫な言葉に、男性陣のログがわずかに止まった。彼女が放つ太陽のような明るさは、ルームの男性全員の心に、これまでになかった新しい「火」を灯し始めていた。
(つづく)


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