【連続GRAVITY小説】〜Gravity-Link〜外伝孤独な王様場所:夜のメインルーム時間:午後11時30分ルームの空気は、数日前とは明らかに違っていた。まぁずがマイクをオンにした瞬間、そこには以前のような明るさはなく、刺すような冷たさが漂った。彼は、個別メッセージで仔猫から注ぎ込まれた「毒」に、完全に侵されていた。「まぁずさんッ! ずっと心配してたんです。またみんなで楽しくお話ししましょうッ?」萌々がいつものように無邪気に声をかける。だが、まぁずはそれを鼻で笑い飛ばした。「……楽しく? へどが出る。あんたのそのわざとらしい笑い声も、もう聞き飽きたんだ」「ちょっと、言い過ぎよ!」もちこが鋭く割って入るが、まぁずの暴走は止まらない。「うるさい。あんたたちはいつもそうだ。正論を振りかざして、俺を型にはめようとする。俺を本当に理解しているのは、仔猫だけだ。あんたたちみたいな偽善者とは、もう一緒にいられない」チャット欄の隅で、仔猫のアイコンが静かに点滅した。『……そうよ、まぁずさん。誰も信じなくていい。私だけがあなたの味方。さあ、こんな狭い場所、一緒に壊してしまいましょう』ルームの絆が今、音を立てて崩れようとしていた。その時、それまで沈黙を守っていた管理人のあきっくすが、深く、重みのある声で語り始めた。「……まぁずさん。残念ですが、その言葉は聞き捨てなりません。私は、この場所を守る義務がある」「ハッ、また管理人の説教か?」「説教ではありません。事実を伝えているだけです。……仔猫さん、いえ、『アイリス』。あなたが過去に三つのルームで、同じ手口を使って人間関係を壊し、強制退会させられた記録は、すべて私の手元にあります」あきっくすが画面上に提示したのは、仔猫の過去のトラブルの記録だった。それを見た瞬間、仔猫のチャットが止まった。「……何だ、これは」「彼女はあなたを愛しているのではない。仲間の信頼を壊し、あなたが独りぼっちになる瞬間を楽しんでいるだけなのですよ」信じていた唯一の光が、冷酷な罠だった。まぁずは、崩れ落ちる砂の城を前にした子供のように、ただ呆然と画面を見つめるしかなかった。(つづく)#連続GRAVITY小説 #第51話 #この物語はフィクションです #仔猫さんなんかごめんなさい #storysong