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あきっくす😗

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【連続GRAVITY小説】
〜Gravity-Link〜

第四十話:静かな湖面に映る月 ―ぽちの視点―

 ルームから流れてくるみんなの声を聴きながら、僕はゆっくりとお茶を啜(すす)った。
 さっき、きびさんが話してくれた「カナタ」での思い出。それを聴きながら、僕は当時の空気感を思い出していた。あの場所で僕たちは、たくさんの喜びと、それと同じくらいの痛みを知った。今の僕ときびさんの間にあるのは、恋という言葉だけでは言い表せない、もっと深くて静かな……そう、魂の戦友のような絆だ。言葉にしなくても、彼女が今何を祈っているのかが僕には手にとるようにわかる。
 ふと視線を戻すと、ルームは若者たちの熱気に包まれていた。
 まぁずさんの真っ直ぐな想い、それに戸惑うゆかりさん。影を背負った二都さん。彼らの危うい三角形を、僕は「眩しいなぁ」と目を細めて見守る。それを支えるあきっくすさんやけーぞーさん、もちこさん、葵さん、やざわさん。みんなそれぞれに、この場所を愛する「色」を持っている。
 そこへ、軍師のテスターさんが放った鋭い問いかけが、波紋のように広がっていた。
 ルームが壊れることを恐れ、先回りして答えを出そうとする彼。それに対して、もちこさんが見せた健気な覚悟。みんなの想いが交錯して、ルームの温度が少しずつ上がっていくのがわかった。

 僕は、ゆっくりとマイクのスイッチを入れた。
「みんな、少しだけ肩の力を抜いてみないかい?」
 僕の穏やかな声に、ルームの空気がふっと和らぐ。
「テスターさん。色が変わることを恐れなくても大丈夫だよ。僕ときびさんが見てきたように、たとえ形が変わっても、本当に大切なものは心の中に残り続ける。このルームは、僕たちが思っているよりもずっと、しなやかで強いんだ」
 隣で、きびさんが静かに頷いた気配がした。僕にとっての愛とは、激しく燃える火ではなく、相手の隣でずっと歩き続けること。
「さあ、あきっくすさん。みんなの準備は整ったみたいだよ」
 僕は、この場所の「心臓」である管理人に、バトンを繋いだ。嵐の前の静けさのような、けれど最高に温かい夜が更けていく。
(つづく)


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