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あきっくす😗

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【連続GRAVITY小説】
〜Gravity-Link〜

第三十三話:氷解の予感 ―まぁずの視点―

夜 21:30 まぁずの自室
 仕事帰りの疲れた体に、パソコンから漏れる青白い光が目に染みる。私はいつものように、あきっくすさんが管理するルームの扉を叩いた。
 ルームの中は、平日の夜らしい穏やかな空気が流れていた。
「あ、まぁずさん。お疲れ様です」
 管理人のあきっくすさんが、いつもの落ち着いた声で迎えてくれる。彼は週末の騒動を乗り越え、今はただ、みんなの話を聴く「良き聴き手」に徹しているようだった。
「まぁずさん、こんばんは。今夜は少し冷えますね」
 そう言って微笑んだのは、ぽちさんだ。彼の穏やかな声は、波立った心を鎮めてくれる力がある。続いて、けーぞーさんが「今日、美味しいお茶を見つけたのよ」と、日常の小さな幸せを語り、ももたろうさんやテスターさんがそれに相槌を打つ。あきっくすさんは、時折うなずきながら、みんなの言葉が途切れないよう静かに見守っている。その姿は、主役というより、まるでルームを支える柱のようだった。
 そこへ、ゆかりさんが入室してきた。
「みなさん、こんばんは」
 彼女の凛とした声。けれど、前回の全員配信を経てから、私にはその声の奥に隠された、小さな「震え」が聞こえるような気がしていた。
 私は、マイクをオンにした。
「ゆかりさん。今夜は星が綺麗ですが、少し寂しい夜ですね」
 あきっくすさんではなく、私から彼女へ。あえて抽象的な言葉を投げかけてみた。
「……そうですね。一人で見る星は、時々、遠すぎると感じます」
 ゆかりさんの声が、ふっと柔らかくなった。
 ルームの仲間たちは、私たちの会話を遮ることなく、温かな沈黙で見守ってくれている。あきっくすさんも、何も言わずにただそこにいてくれた。
 私は、自分の中で何かが溶け出していくのを感じた。この場所を守るあきっくすさんへの信頼。そして、隣にいるゆかりさんという女性への、名前のつかない感情。
 冬の夜、私の物語が、静かに動き出そうとしていた。
(つづく)


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