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宵月
すっげえ、まんま私だ
小さい頃から妄想空想が習慣だった
ベッドに入って電気を消してからは空想の時間
いつからか何をしていても頭の中に世界を描くようになった
朝起きた瞬間から頭の中ではそっちの世界にいる
出かける準備をしながら
歩きながら
お風呂に入りながら
授業中なんとなく退屈なときも
生活の一部どころか常にともにあるし
嫌なことも楽しかったことも空想世界の中で話して共感や意見をもらう
なんならパズルゲームしながらでも音楽聴きながらでも世界を描いてる
自分と似ているけどもっとこうありたいと思うような主人公をつくって
中2からはずっと一緒に生きてきた
頭の中に描く世界はこの世界のパラレルワールド
そこに既存のフィクションの作品の世界を紐付けて世界を広げていった
現実では口下手もいいところだけど
空想の中では饒舌
みんながしているようなテンポのいい言葉のやりとりも空想の中でならできる
全部自分のシナリオだから
現実ではまったく仕事できない上手く動けないけれど
空想の中でならスマートに動ける
こうありたいと思うのに
そうあることができないから
現実よりも空想の世界に入り浸る
子供ならまだいいのかもしれない
でも20歳になって来月には21になるのに
大学から逃げて先のことを考えることからも逃げて
空想の中に入り浸る私ってどうなんだ


おはぎ
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