#ショートショート #秋の果実梨の会議 シャインマスカットは梨たちに困っていた。「そこのシャインマスカットさん、うちらをまとめてくれやしまへんやろか?」「何を話すんですか?さーっぱり分からないんですけど、司会役ってことですか?」「それでよろしゅうおまっ」『枚方パークの園長の親戚か?』と、思っては、しんどいながらもシャインマスカットはその役割を引き受けた。まず、どう話を進めればいいかが、全然分かりやしない。「じゃあ、話をして下さい」こう投げ掛けるしかない。開口一番、「一番みずみずしいのは誰?」こう言ったのは南水である。「僕は新高だと思う」「そうだな」豊水に同意したのは、二十世紀だ。「じゃあ、一番柔らかいのは誰?」「幸水と豊水だな」と、口を開いたのは、あきづき。それに対して、秋麗は「新興だな?」と反論するが、結局分からず終い。3種類の梨が自慢しあっている。シャインマスカットも司会のコツが分かってきたようだ。「一番甘いのは誰?」「そりゃ、幸水だ」「いや、あきづきだろう?」「南水でないのか?」担ぎ上げられた3種類の梨は困り顔。「それでは、シャキシャキとした食感はどうですか?」「そりゃもう、二十世紀だろ?」「いやいや、あきづきもありですよ」ここでも意見が割れる。結局、何故に会議をしているかさっぱり分かっていないシャインマスカットはこう問いかけた。「なぜ、会議をしているのですか?」すると、全種類の梨が口を揃えて答えた、「分からない」「そんなん知らんがな」つい関西弁丸出しでツッコむ関西生まれのシャインマスカットであった。