『SING SING シンシン』2023年/アメリカ/107分ジャンル:ヒューマンドラマ監督:グレッグ・クウェダー【あらすじ】ディヴァインGは、無実の罪でシンシン刑務所に収監されていた。彼は、更生プログラムの舞台演劇に参加し、仲間たちと生きる希望を徐々に見出しつつあった。ある日、悪党と恐れられるアイが参加し、次の演目へ準備を進めていく。【見どころ】① ミュージカル映画ではなく、② 刑務所が舞台のヒューマンドラマ。③ 演劇による構成プログラムにより、④ 凶悪な収監者たちが⑤ 人間らしさを取り戻してゆく。⑥ 実話を基にした物語で、⑦主要キャストを元収監者が務める。【感想】「SING SING(シンシン)」というタイトルからミュージカル映画だと勝手に思い込んでいたけど、ぜんぜん違った。舞台演劇と素晴らしい仲間たちによって、猛獣のような目をしていたアイが、少しずつ変化してゆく過程がリアルで見ごたえがあった。舞台演劇による更生プログラム、とても理にかなっていていると思う。感情の発散になるし、仲間と協力することでコミュ力が鍛えられる。また、自己表現する喜びを知ればそれを評価する世論や社会に寄り添うことにもなるし、演じた役の数だけ経験値が重なって言動の選択肢が増えたりもする。この作品の凄いところは、元収監者が多数出演していること。ドキュメンタリーのようなリアル感があった。ガチのワルだったからからこそ、険悪ムードになったときの緊張感が半端無かった。Gとアイの関係性の変化がドラマティックだった。終盤の二人のエピソードはとても感動的で思わず涙が。人は変われるということ。#映画 #映画館 #監獄#シンシン #ヒューマンドラマ