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めんちかつ
1. 仏教における病苦の位置づけ
病苦は仏教の四苦の一つです。仏教の四苦とは生苦、老苦、病苦、死苦があります。それらは人間が人間として生存する以上は、避けられない苦しみと伝えられています。
実際に、多くの人が死ぬまでになんらかの病気を経験し、それにより苦しみ、あるものは途中で回復し、あるものはそのまま死んでいきます。
2. 病苦の多様性と深刻な精神の苦しみ
病苦は誰にとっても苦しみです。咳が出たり、熱が出たり、おなかが痛くなったり、あるいは精神をおかしくし、気が狂ってもだえ苦しみます。
人間は古来より病気の苦しみから逃れようと、薬を開発したり、病気を治そうと医師に頼ったりしました。
3. 老苦と病苦の差異:治癒の可能性
老苦が逃れられない苦しみだとして、病苦はそれがしばらくすると熱が下がったり、薬が効けば咳が止まったりします
がんと呼ばれる、昔はおそらく不治だった病も、手術によりその病巣を取り除くことにより治ったりします
老苦は一般的に逃れられない苦しみでありますが、病苦に関しては治ることもあるため、みな、病気にかかればそれを治そうとします。
4. 精神疾患の治療と「治らない病」の問題
では精神的な病についてはどうでしょうか。多くの人は、死ぬまでに憂鬱とか、一時的なアルコール依存などを経験します。病気の人とそうでない人の境目(さかいめ)は、それがずっと続くか、続かないかの差によります
うつ病はいくら心の風邪(かぜ)といっても、治らなければそれは深刻な病であり、一生うつ病の薬を飲み続けることになります。
風邪(かぜ)や気管支炎(きかんしえん)、肺炎(はいえん)が治るものとして治療されるのに対して、精神病は治らないものとして投薬や治療がなされます。
統合失調症に対して抗精神病薬(こうせいしんびょうやく)は幻覚や幻聴、妄想をおさえるものとして処方されますが、それを根本から治すものではありません。
同様に、てんかんを防ぐ抗てんかん薬はてんかん発作を防ぐために処方されますが、てんかん発作を二度と起こさないようにするための薬ではありません
5. 身体的な「治らない病」とその機能制限
治らない病気としては、脳梗塞(のうこうそく)や脳卒中(のうそっちゅう)などの脳血管障害があります。これらは飲酒や食事など、生活習慣により引き起こされるとの説もありますが、一般的にがんと同じでその人には何も抗(こう)する方法がなく、予期せず身体的な災難として起こります。
脳血管障害によって脳の一部が壊死(えし)し、欠損すると、それにより認知機能や言語機能、まひによる身体機能の不自由も起こります。
6. 病苦の心身への影響と管理への期待
このように、病苦というのは身体だけでなく、精神までその機能を著(いちじる)しく制限し、その痛みは耐えることができないくらい私たちの心身をむしばみます。病気はできるなら避けたい苦しみです。
思うに老苦や死苦というのは避けられない苦しみと考えられていますが、病苦に関しては日々の生活や、運があるのではないかと私たちは考えます。
7. 病気に対するコントロールと運命論の対立
たとえばコロナが流行(はや)っているときに、り患した患者のそばに近づいたり、人ごみを訪(おとづ)れたり、時には学校の先生たちや、職場の上司たちにとって、病気というのは私たちが管理すべき、コントロールすべきもののように扱われていると思います。
西洋哲学者のように、人間の意思の自由を信じている人たちにとって、病気は避けたり、治療したり、どうにかなるものなのかもしれません。
他方で、決定論や運命論を信じている人たちにとって、病気も避けられない苦しみの一つとして扱われます。実際、ある人は肺炎やが治癒するのに、別の人は風邪がきっかけとなり、別の病気をひきよせ、死んでしまうこともあります。病気と死は密接であり、多くの人は事故以外はなんらかの病気にかかって死にます。
8. 認知症の「老苦から病苦へ」という現代的な再分類
そして、現代は、昔は老い、老苦のひとつとして考えられていた、痴呆(ちほう)や物忘れも、認知症と呼ばれ、病苦だと扱われるようになりました。
しかし、一般的に認知症や物忘れは発症を抑えることが難しく、その多少は人によりますが、多くの人は年を取るにつれて認知機能は低下していきます。
9. 老化と死の苦しみに関する哲学的視点
ある哲学者や宗教家は、老化現象とは死の苦しみを減らすためのものだと言います。しかし、そうすると若くして死ぬ人は死の苦しみが減らずに死を迎えるのであり、痴呆にかかる人の多くがそれはそれで別の苦しみとして経験するべきものとなります。
🤒 病への対峙:人生哲学が反映される普遍的なテーマ
以上、病気について考察したが、ほかの意見もあるでしょう。しかし誰にとっても病(やまい)とは苦しみの一つであり、人生の一大(いちだい)テーマなのです。
病に対してどう立ち向かうか、それはその人の人生哲学が反映されます。ある人は風邪をひいたら風邪薬を飲み、ある人は何も処置をせずにじっと高熱に耐えています。
さながらそれは人生を苦と割り切り、時が過ぎ去り、耐えて忍ぼうとする人たちと、人生とは人間の自由意思でいかようにもなると、積極的に立ち向かう人のように病に対する態度はその人生哲学が深く反映されます。
世の中の人が一人でも病から救われ、一人でも幸福な生を享受するのを私は願ってやみません。
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