[妄想 仕事編]取引先から会社への帰り道、駅から出ると雨が降っていた。「あー結構降ってるなぁ」私の隣で、上司が渋い声でつぶやく。この声が好きでたまらない。LOVEとかではなく、ただ落ち着く、いい声なのだ。「私、折りたたみ傘持ってますよ!一緒に入りましょう?」ちょっと勢い良すぎたか…でも、近くでこの声が聞こえると思うとちょっとテンション上がるのは仕方ない。すると、少し悩んだ顔で上司が言う。「いや、僕と入ると君が濡れてしまうよ。すぐそこのコンビニで傘買って帰るから、先に帰っておいて」「それじゃあ濡れちゃうじゃないですか!私ここで待つので、コンビニまで傘使ってくださいよ」まだ寒い季節だ。濡れて冷えてはと心配になり少々強引だが、折りたたみ傘を上司に渡す。「うーん…わかったよ。ここで待ってて」そういうと上司は小走りでコンビニに向かう。私のピンクの傘がぴょこぴょこ跳ねて可愛い。肌寒いなと思っていると、そんなに待つ事なく上司が息を切らして帰ってきた。「ごめんね。傘ありがとう。寒かったでしょ?どっちがいい?」ブラックコーヒーとココアの缶が目の前に差し出された。心の中で、うっ…と唸る。私は甘いものが苦手だ。でも、この二択なら上司にブラックコーヒーを譲るべきか?ほんの一瞬悩んでいると、上司は目尻に皺を作ってニヤッと笑った。「ごめんごめん。冗談だよ。甘いもの苦手でしょ?ココアは僕の。はい、どうぞ。」そう言ってブラックコーヒーを渡された。甘いものが苦手だと言った事ないと思うけど…知っててくれたのかな。手の中のコーヒーの暖かさがじんわり心まで広がってゆく。やばい。LOVEになりそうだ。#渋メン上司希望 #現実にはいない #キムジェウクかパクソジュン #藤木直人 がいいな