【読後感】とても素敵な本を見つけて、ぎゅっとなる。かけがえのない夏の思い出と過去と未來。すごくぐっとくるの、言葉遣いが。昨日あったものが明日もあると思って生きているけどふと見渡すとどんどん様変わりしている。大切なものばかりが失われていく。どうでもいいものが、溢れていく。いつか人の心まで侵食されてしまうんだろう。美しい景色や美味しい空気が先に無くなり最後はそれを壊した人間が蝕まれる。人間は愚かだからその事にも気づかないままどうでもいいものと引き換えに命の源を壊し続ける。失ったものは無いものと同じだろうか。覚えている人がいる限りは存在するのだろうか。物も人も。1日として同じ日はない。身を屈めて耐えるしか無い夏もあるから。だからこそ、大切なのではないだろうか。すごく刺さる本、とっても好きだ。よしもとばなな氏のキッチンと同じくらいに、好き。誰にも教えたくない、でも読んで欲しい。版画も美しい。ほんとうに、素敵な本。好きな本。#海のふた #よしもとばなな #名嘉睦稔 #読後感 #読了