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ぎんぺ~

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2025年の138本目は「愚か者の身分」
86点

ややネタバレあり

社会の闇に身を落とした“愚か者”たちは生まれ変わることができたのか…

原作未読。
戸籍売買という特殊詐欺の闇ビジネスを行うタクヤと弟分のマモル。
人を騙して稼いでる彼らは決して褒められたものではないが、それでもなんだかんだで楽しく、まるで本当の兄弟のように生きてる姿は眩しく、清々しく見える。

ある日タクヤはそんな闇ビジネスから抜け出そうと、かつて自分の戸籍を売り、闇ビジネスの世界を紹介してくれた先輩である梶谷を頼り偽造した免許証を手に入れる。
そこには弟分のマモルの偽造免許もあった…

マモル、タクヤ、梶谷の3人を中心にそれぞれがメインとなる章仕立てで物語を紡ぐ。
マモルやタクヤがいかにして闇ビジネスの世界に足を踏み入れるようになったのかも描かれかなり分かりやすい内容になっている。

何よりもこの作品はメインの3人の演技がとにかく素晴らしい。
マモル役の林裕太の無邪気な笑顔や細かい心の動きなど繊細な芝居が光った。
タクヤ役の北村匠海は闇ビジネスがよく似合うw「悪い夏」に続き今回のような役柄から朝ドラ「あんぱん」のような線の細い感じなど彼の芝居には、もはや安定感を感じる。
そして梶谷役の綾野剛は、すでにベテランの域。どんな役でも自分色に染めて作品にスパイスを与える。
釜山国際映画祭にてこの3人が最優秀俳優賞を獲得したのも納得。

ともすれば男臭い闇ビジネスを描く作品に花を添えるのは山下美月が演じる希沙良と木南晴香が演じる由衣夏。

希沙良は前半、タクヤたちの詐欺グループの仲間として、由衣夏は梶谷の彼女として登場(由衣夏自身の出番は1シーンのみ。あとは電話の音声のみ)

この2人をバランスよく配置することによって作品に彩りを与えていたのも否めない。

一度その沼にハマれば抜け出すのは容易ではない闇ビジネスの世界。
観終えた後に見るポスターに映る3人の笑顔ととそのキャッチコピーに胸を打たれる。

女性監督・永田琴が描く裏社会の人間ドラマ。
“愚か者”たちの行き先をぜひ見届けて欲しい。

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