『毒殺魔の教室』【あらすじ】30年前に起きたある事件を軸に進んでいくミステリー作品。当時、少年が毒殺され、その二週間後には犯人とされる人物が自殺するという形で事件は幕を閉じたことになっている。しかし時を経て、その事件に関わった人々の証言を追っていくうちに、教室内の人間関係や当時の空気、そして事件の別の側面が少しずつ浮かび上がってくる。【感想】前半は、さまざまな関係者の証言を読み進めながら、なんとなく犯人像を予想でき、推理する楽しさがあった。後半になると、点だった情報がつながり始め、「もしかしたら…」と真相が見えてきて、やっぱりそうか、という納得感と同時に、まさか…といういい意味での裏切りもあり、とても引き込まれた。一方で、大きなどんでん返しがあるタイプの作品ではなく、真実がじわじわと明らかになり、そのまま静かに終わっていく印象も受けた。リアルさはあるものの、個人的にはもうひとひねり欲しかったとも感じた。派手な展開よりも、人の証言や心理のズレから真実に近づいていくミステリーが好きな人におすすめしたい一冊。#読書感想文 #毒殺魔の教室