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ロゼ
謎多き孤独死を解き明かすノンフィクション。
少し前に話題になっていたのを覚えていて、最近この本の存在を知り思わず手に取った。
警察、探偵、そして新聞記者の2人が引き継ぎ
1人の女性のあらましを解いていったお話。
千津子さんは故郷に帰りたかったのか。
帰りたくなくて存在を消したのか。
帰れない理由があったのか。
それは解らない。
けれどこんなにもたくさんの人が
たった1人の生きた証を見付けようとした事実が
とても胸を打つ。
死は平等に訪れるけれど、それは無ではない。
けれど人はそんなに簡単ではない。
どの人もみんなドラマチック。
読んでよかった、
不謹慎ですが非常に高揚感があり一気に読んでしまう。
最後はこれでよかったんだね、
もう深く詮索はしないから安心してくださいと
心が不思議と晴れ晴れしました。
#ある行旅死亡人の物語
#あなたは一体誰ですか?
#共同通信大阪社会部
#武田惇志
#伊藤亜衣


サキ
病気や行き倒れ、自殺等で亡くなり、
名前や住所など身元が判明せず、
引き取り人不明の死者を表す法律用語
テレビプロデューサーの佐久間宣行さんが出られたテレビ番組で取り上げられた、
「現金3400万円を残して
孤独死した身元不明の女性」
この番組で行旅死亡人という言葉を知りました
元になった本も紹介されていたので
前から気になっていて読んでみました
※ネタバレあり
最初明らかになったのは
「タナカチヅコ」さんの名前
でも、住民票も削除されていて
電話帳(住所録)に同じ名字の人もいすない
郵便も全然残ってない
四十年住んでいても、
下の階のおばあちゃんも全然素性を知らない
こんな女性の正体を記者が追う
「北朝鮮の工作員」?
「よど号事件に関連」?
「三姉妹」?「四姉妹」?
遺品の中にあった「田中」と「沖宗」の印鑑
結果から言うとこの女性は「沖宗千津子さん」で
この「沖宗」の印鑑が無ければたぶんこのミステリも解けなかったんだろうから、残っていてラッキーでした
タナカチヅコさんから沖宗千津子さんにはたどり着いたけど
3,400万円や(一時期?)一緒にいた田中竜次さんの謎は残ったまま...
現実はミステリよりよほど謎なんだろうね
警察や探偵でも真相はわからなかったのに
いろいろな人には助けてもらいながら
真相にたどり着いた記者を尊敬します
また、こうやって解決まで至らない
行旅死亡人のまま終わってしまう人の人生の方が、圧倒的に多いのだろうと思うと、少し心も重くなる
『ある行旅死亡人の物語』
武田惇志 伊藤亜衣
毎日新聞出版
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#読書好きと繋がりたい
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グッドバイ
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