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general
私は大変幸せ者だったと
思っております
現役時代はよく
あなたの学校は素晴らしいと
称賛されました
何のことかと尋ねると
例えば こう言ってくださる
"いつ電話しても心温まる
受け答えをしてくださる
学校全体の温かい和やかな
明るい雰囲気が
伝わってくる感じなのです"
私は特別 電話の対応について
職員の皆さんにお願いした
ことはありませんでしたが
そうした職員
一人ひとりのおかげで
立派に務めさせていただく
ことができたわけで
こんな幸せなことは
ないと思います
五十五年間の教員生活の中で
ずっと願い続けてきたことは
"人間に屑はない"ということです
どんなに名を知られていない
草花でも花を咲かせるように
どんな子供たちにも
一人ひとりが咲かせなければ
ならない花があります
ところが今は何か
子供の学習の点数というものに
親も学校の先生も
頭を縛られてしまって
点数の低い子供は
つまらない子だと考える
傾向が強くなりました
しかし
その子供しか持っていない
光というものがあるのです
どの子も 子供は星
皆それぞれが それぞれの光を
頂いてまばたきしている
わたしの光を見てくださいと
まばたきしてる
光を見てやろう
まばたきに応えてやろう
光を見てもらえないと
子供の星は光を消す
まばたきをやめる
やんちゃな子供の光
おとなしい子供の光
ゆっくり屋さんの光
天いっぱいに
子供の星を輝かせよう
#東井義雄

general
夏休みの宿題は
毎年決まっているんです
それは お母さんから
生まれた時のこと聞いて
"おいたちの記"を書くこと…
ある年の中学三年に
背の高い体格のいい
暴れん坊がいたそうです
夏休みのある晩
"お母ちゃん おいたちの記を
書いていかんならんのや
俺の生まれた時のこと
話しとくれ"
お母さんは黙って
お仏壇から小さな
包みを持ってきて
黙って渡しました
"何を包んでんのや…"
開いてみたら
まだ包んである
次のを開いても
まだ包んである
"何をたいそうに…"
開いて 開いて 開いて…
そして最後に出てきたのが
爪だったといいます
"何だバカらしい 爪なんか"
すると お母さんが
"あんたが生まれてくれた時
どんな子が生まれても
文句いわないと決めていた
そして 両手にちゃんと
十本の指が揃っていてくれた
お母ちゃん
うれしうてうれしうて
あんたの最初の十本の爪を
お母ちゃんの宝物にして
大事にしてきたんや "
すると 大柄な暴れん坊が
"お母ちゃん……" いうて
お母さんに抱きついて
ぽとぽとと涙を落とした…
この いうこと聞かん
暴れん坊が
宿題のおかげで
このお母さんによって
育てられ ここまできた…
大柄な体でありながら
小さい自分が
大きなものに祈られている
願われている…
その中の自分であった
ということに
目覚めたのでしょうね
#東井義雄


general
小学1年 浦島君の作文
「おかあさん、おかあさん」
ぼくがいくらよんでも
へんじをしてくれないのです
あのやさしいおかあさんは、
もうぼくのそばには いないのです
きょねん かまくらのびょういんで
びょうきで なくなったのです
いまぼくは たのしみにしていた
しょうがく1ねんせいになり
まい日げんきに
がっこうに かよっています
あたらしいようふく
ぼうし ランドセル くつで
りっぱな1ねんせいを
おかあさんに みせたいとおもいます
ぼくは あかんぼうのとき
おとうさんをなくしたので
きょうだいもなく
おかあさんとふたりきりでした
そのおかあさんまでが
ぼくだけひとりおいて、
おとうさんのいるおはかへ
いってしまったのです
いまは おじさん
おばさんのうちにいます
まい日がっこうへいくまえに
おかあさんのいる ぶつだんにむかって
「いってまいります」をするので
おかあさんがすぐそばに
いるようなきがします
べんきょうをよくして
おりこうになり
おとうさん おかあさんに
よろこんでもらえるような
よいこになります
でも がっこうで せんせいが
おとうさん おかあさんの
おはなしをなさると ぼくは
さびしくってたまりません
でも
ぼくにもおかあさんはあります
いつもぼくのむねの中にいて
ぼくのことをみています
ぼくのだいすきなおかあちゃんは
おとなりのミイぼうちゃんや
ヨッちゃんのおかあさんより
1ばん 1ばん
よいおかあさんだとおもいます
おかあさん
ぼくはりっぱなひとになりますから
いつまでも いつまでも
ぼくのむねの中から
どっこへもいかずに
みていてください
"短くとも 親からたっぷりの
愛情を注がれた 彼の人生は
きっとこの先 幸せに満ちている"
#東井義雄
#母の日

general
夜が明けるのを待って
昇るのではない
太陽が昇るから
夜が明けるのだ
憂うるよりも"まず行動"
そこからすべては開ける
あなたが環境を作るのだ
#東井義雄
#佐藤一斎
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