『時の支配者』1982年/フランス・ハンガリー/78分ジャンル:アニメ/SF/ファンタジー/アドベンチャー監督:ルネ・ラルー作画監督:メビウス原作:ステファン・ウル【あらすじ】砂漠の惑星ペルディド。巨大昆虫の襲撃で父親を亡くした少年ピエールは、通信機を手に放浪していた。父親の友人ジャファールは通信機を頼りにピエールを助けようとするが、その道中で恐るべき惑星に囚われてしまう……。【見どころ】① ルネ・ラルーの世界観。② メビウスによるデザイン。③ 感覚を刺激するシンプルな音楽。④ 少年ピエールの冒険。⑤ 未知の生物や異星人の生態。⑥ ジャファールたちのドラマ。⑦ タイトルの意味と伏線回収。【感想】宇宙を舞台とした未来感と古代文明の痕跡、そして謎の動植物の奇妙な生態…全体的なレトロ感とデ・キリコの絵のような空虚感が印象的でちょっと癖になりそう。ルネ・ラルー監督の作品だけあって、ファンタスティックプラネットと同じユニバースにありそうな雰囲気。でも明らかに違うのは登場人物の描写。なんとなくアメコミっぽい。調べてみると、フランス漫画界の巨匠メビウスが手がけているとのこと。ファンタスティックプラネットの不気味さを期待するとちょっと物足りないかも。ストーリーはほぼ悪夢。少年ピエールもそれを助けようとするジャファールたちも、奇妙で恐ろしい冒険をすることになる。終盤の展開は予想外すぎて一瞬迷子になった。観返してなんとなく納得したけど、ちょっとわかりにくいかも。この作品は日本のアニメにも影響を与えているらしいけど、逆に日本のアニメから影響を受けているようにも感じた。ちなみに、シャアみたいな赤い服の王子や、ハロみたいなハスの妖精、超人ペンタゴンみたいな異星人などが登場する。82年の作品だけどまったく古くなく、発想の豊かさを感じられて逆に新鮮だった。#映画 #UNEXT #フランス映画#時の支配者 #アニメ