#GRAVITY読書倶楽部 #新年一冊目 #童話『ごんぎつね』 ©️新美南吉 Michael Brase 訳初等教育の教科書にも載っており、おそらくほとんどの人が一度は読んだことがある国民的名著。ごんぎつねが教えてくれた最も価値ある教訓は「物事には必ず自分の知らない側面がある」ということだと思う。現象や他人の行動の意味を決めつけて、衝動的な行動に及ぶと大抵ロクなことにならない。万事において、自分から見えているのは氷山の一角くらいに考えておいた方が決定的な間違いを犯さずにすむことが多い。「ごん、お前だったのか」責任の取りようがない、取り返しのつかない間違いというのは、ある。そうならないようによく見て、よく聞いて、よく考え、ちゃんと伝えなさいと教えてくれる。幼少期から大好きな物語。今回は英訳版を読んでみた。話の流れは頭に入っているので、わからない単語は読み飛ばしていけることと、あの台詞をこう訳すのかという新鮮な驚きが小気味良い。英語だろうが日本語だろうが、読み返して泣くのは何十年経へても変わらなかった。