人気

L
#現代詩 #散文詩 #詩 #エッセイ


L
#現代詩 #詩 #散文詩#エッセイ
#わたしの細胞分裂


L
#現代詩 #散文詩 #詩 #エッセイ


L
#現代詩 #散文詩 #詩
#日記


L
#現代詩 #散文詩 #詩 #エッセイ
#やさしいスイミーのつくり方


L
#現代詩 #散文詩 #詩 #エッセイ
#地続きのアルバム


L
#現代詩 #散文詩 #詩
#なんでもできるは嘘

L
#現代詩 #散文詩 #詩 #エッセイ
#あの日のこと

もっとみる 
新着

りら
不安の芽がこれ以上育たぬよう、そっと塞ぐ。
一つ残らず摘み取るように、何度も触れていく。
誰かのわがままで、摘んだ穴を埋めていく。
それが一時的なものであっても
大袈裟な意味がなかったとしても
今日のあなたを明日へと生かしてくれる。
明日のあなたの傍に在るから
その悲しみを、そっと解(ほど)いて。
#散文詩
#創作

りら
濃紺の帳を押し上げるように、
家々の合間から金色の光が昇り行く。
夜の静けさと憂いをそっと照らすかと思えば
煌々とした光ですべてを呑み込んでいく。
天高く昇る光は、
私の足元の憂いを何よりも小さく隠してくれる。
まるで昏い気持ちなど無かったように
それは目紛しい日常を与えていき
その存在を忘れさせてくれる。
光が落ちていく。夜に向かって往く。
隠されていた憂いは赦しを得たように、
私の足元から伸びては
「忘れないで」とこちらを見つめる。
目が合わさると動けなくなり
やがて濃紺の帳が全ての憂いを
“私ごと”呑み込んでいく。
抱えた憂いを誰にも知られない。
その安心感が胸を満たしていく。
そして、また夜が始まる。
憂いの続きが始まる。
-----------
朝6時ごろに窓の外を見ると、住宅街の隙間から、朝の訪れと、空に色濃く残る夜が交わる様子を目にする。1日の始まりという希望的瞬間に、もう少し夜が続いて欲しいと思う私は、少しだけ置いて行かれた気持ちになる。
#散文詩
#創作

りら
心が柔らかく包まれるもので
困難を乗り越える力になるもので
互いを尊重し合うものであって欲しい。
息が詰まる関係は、きっと違う。
それでも貴女を嫌いになれないのは
わたしが思い出せないあったかい記憶があるのかな。
そうだと良いと信じたい。
#散文詩
#創作

りら
急な突風でよく揺れるし、
太さも場所によって違うから、
一歩間違えると破れて落ちてしまう。
底は深く、針が無数にあって、とても痛い。
再び登ってくるのは至難の業だ。
前に進む。
糸が切れて落ちる。
歩幅を間違える。
脆いところを踏んで落ちる。
そして刺さる。
たまに奇跡的に頑丈なところを踏んで安心する。
ーー良かった。合っていた。
答えを確かめながら進むしかない。
進んでいくうちに、
風の避け方・耐え方を学ぶ。
糸が太くて破れづらい場所を
早く見つけられるようになる。
自在に歩幅を変え、
駆け足で進めるようになっていく。
大丈夫。
これからも、器用に、上手に、渡っていける。
-----------
長期休みのたびに冷や冷やする。
がんばる。
#散文詩 #創作

りら
地続きの毎日が、明日急に訪れなくなるのではないかと、時々不安で堪らない。
同じ朝はくるのかな。
そこに同じ人たちと居られるのかな。
手のひらの幸せを握りしめたまま、
少しも溢さずに持っていけるのかな。
手のひらを僅かに開き、
今この瞬間も握りしめていることを確かめる。
安堵する。
そしてまた不安に駆られ、何度も見つめる。
不安と安堵を何度も繰り返す。
手のひらであたためて握りしめた幸せを、
かたちを変えずに、溢さずに、失くさぬように、
明日へ持って行けますように。
-----------
たくさん嬉しいことがあった日の反動が恐い。
#散文詩
#創作

りら
太陽に向かって伸びた
しなやかな枝に成る幼い果実たち。
その中から特別な子と
そうでは無い子を選び
裁ち落とす。
育ちの悪いもの、色ムラのあるもの、歪なもの。
あなたたちは特別になれないの。
金属の擦れる音が、1回、2回と続いていく。
未成熟なそれらは地面に叩き付けられ
役目を終える。
誰にも食べてもらえない、可哀想な実。
同じように生まれ育った存在の
一方だけが切り落とされる痛みに
残された側も苦しげな顔をする。
「そこからどうか、見ていてね。」
誰の手に届くかもわからぬまま
残された実は望まれた通り、
綺麗な果実へと為っていく。
----------------------
煮詰め過ぎたお出汁の5倍希釈ver.
飲みやすい。
#散文詩
#創作

りら
行き場のない言葉を1つ外に出したら、
後から続いて溢れ出てくる。
窮屈な場所からやっと解放されたと
彼らは喜んでいる。
明確な意味を持った言葉、
取るに足らない言葉、
現実に明かせない独白、
或いは抑圧していた渇望。
風通しの良い場所へ連れ出すと
彼らは自分たちの力で生き始める、気がする。
いつまで心地よい風を浴びられるか分からない。
それは急に止まってしまうかもそれない。
その時、私の居場所はここじゃなかったのだという諦観とともに
次の場所へと行くしかないのだろうな。
-----------
“創る”ことは全部楽しい。
私の内側を外側へと連れ出してくれる。
#散文詩
#創作

りら
弾けるような笑い声も、無垢な涙も、
全てがどうしようもなく愛おしい。
小さな身体を抱き締めて
滑らかな髪を何度も撫でる。
幸せを、何度も噛み締める。
#散文詩
#創作

りら
どんな時も助けてくれる魔法の言葉。
「大丈夫」
今日も、明日も、おまじないを唱える。
辛くても苦しくても、
私は独りじゃないから“大丈夫”
もっと辛い人がいるから“大丈夫”
この苦しみを乗り越えたら楽になるから
今はまだ“大丈夫”
おまじないは困難を乗り越える強さをくれる。
お前は上手くやれているよ。
明日もその善人の皮を被って生きておいで。
何の意味も持たない「大丈夫」の呪いで
私は私を一所懸命慰める。
#散文詩
#創作

りら
しかもとてつもなく大きな怪我だ。
あまりの痛みに、何一つ身体を動かせない。
傷の酷さを直視することもできない。
誰かがひりつく箇所を洗い流してくれ、
これ以上悪化しないようにと
効き目の判らぬ薬を塗る。
やる気が微塵も起きないけど、
日々をこなす為に
寝て、起きて、食べてを繰り返す。
意義は感じられなくとも惰性で繰り返す。
ふと目をやると
怪我をした場所は胸だということに気がつく。
挫創痕が剥き出しになっていた。
「なんて痛そうなんだろう。」
他人事のようにそれを見つめた。
それからも、同じ日々を繰り返す。
寝て、起きて、食べて、人と少し話してを
何度も何度も繰り返す。
挫創痕に少しずつ瘡蓋ができていく。
今日は調子が良いからと激しく動くと
瘡蓋と皮膚の継ぎ目が裂けて再び痛む。
だからそうならないように
ゆっくり、慎重に、日々を過ごしていく。
やがて、傷口が塞がっていく。
怪我をする前と全く同じではなくても
確かに治っている。
動いても痛くなくなり、
もう一度歩き出したい気持ちに駆られる。
ゆっくり、確実に、一歩を踏み出す。
また痛み出すのでは無いかと不安になりながら
慎重に歩みを進めていく。
もう大丈夫、と、いつものペースで進んでいく。
それが“立ち直れた瞬間”なのだと思う。
-----------
数ヶ月に「再起・再生」について、短編を書くつもりで温めていたメモ帳から引っ張りだす。
誰かに届きますように。
#創作
#散文詩
もっとみる 
関連検索ワード
