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人生は"なにかの永遠"によってつくられるものではなく、たとえ望んだとしても、結局そのこたえは瞬間の繋ぎ合わせだ。じぶんの選択が永遠だとおもう、この愛が永続的に続くとおもう、この健康や幸せが終わらないとおもう。そんなふうに想って過ごす"瞬間のため"だけに、永遠って言葉が生まれたんだとおもう。ゆめをみていいよ、そうやって生きていくのだから。かなしまなくていいよ、ゆめをみさせてもらったのだから。

#現代詩 #散文詩 #詩 #エッセイ
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"じぶんしか知り得ない想い"を形に残したいとき、ただひとりで記録するということのほかに、だれかに授けるという選択肢がある。その行為は"理解してほしい"よりも限りなく傲慢だ。わたしが授けた言葉によって、わたしという存在を持ち歩きながら生きていてほしいのだ。わたし以外にきみがわたしの一部を持って生きている、勝手ながらそれが愛おしいわけです。

#現代詩 #詩 #散文詩#エッセイ
#わたしの細胞分裂
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形のないものに愛をもつことはできないという人が、形あるものに愛をこじつけて苦しんだ。愛を持ち合わせたふたつが交われば、そこにはやさしさが飽和する。ただそれだけのことなのに、どうしてそれをおさめたくなるんだろう。愛は流動的で無限にあるものなのに、箱のなかに閉じ込めては、行き先を失ってしまうよ。

#現代詩 #散文詩 #詩 #エッセイ
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行った喫茶店がよかった。会えた人たちもよかった。簡単に人を信用してはいけないけど、それでもわたしは人を信じられる人間でいたいと思う。疑う癖をもつよりも、騙される癖が抜けない方がいいのかもしれない。ほんとうの意味で人に愛されたいから、疑心暗鬼よりも純真無垢さで、無事に失敗して泣きたいよ。

#現代詩 #散文詩 #詩
#日記
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「生きていくことは辛いよね、それでも生きていこうね」って代弁してくれるのが、音楽で、映画で、そしてこの世界であってくれたら、と思うぼくがここにいるから、そのまんまきれいな言葉を食べていけば、きみは大丈夫だよ。

#現代詩 #散文詩 #詩 #エッセイ
#やさしいスイミーのつくり方
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音のない声がコタエをもっていて、それはどこにも生み落とすつもりのないもので、そのカタチはぼくにも2度とわからない。このままなつかしい匂いだけで生きていけるし、空中に浮かぶ見覚えのある光は、もう充分だよって、すぐ後ろまでつけられた足あとを眺めている。おなじ道を何度も歩く不必要さを押し付けたのは、行き場のない声で、いまを力強く踏みつぶしているせい。

#現代詩 #散文詩 #詩 #エッセイ
#地続きのアルバム
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現実に嫌気がさしているきみに「なんだってできるよ」と言ってはみるけど、その人はその人の人生を生きていて、その人生の中に存在する選択肢を選ばなければいけない。なんでもできるなんて言葉は、生きてきた数十年をなかったことにしろって言われてるみたいで、きみは救われないよね。「きみならきっとできるよ」選んだ選択肢にそう言えたらいいけど、プロ野球選手になりたいなんて言われたら、きっと笑っちゃう。だから「きみはきみを生きればいい」その"ほんとう"を考える。職業やファッションは、きみがきみを生きた答えになればいい。それでいい。

#現代詩 #散文詩 #詩
#なんでもできるは嘘
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"愛は終わらない"そう信じたいくせに、一瞬燃え上がるものを愛と呼ぶ潔さが、人生だと思ったりもする。好きだと言い合えば、ふたりにしかできないことができて、愛してるといえば、永遠という幻想を遠くから眺めることだってできる。それらは、約束ほどに残ることもなく、ほとんどが刹那的に消えてしまうのだけど、"好きなひと"と明け方まで話したり、喧嘩して泣いた夜のこと、そういう出来事のことは、いまもすごく愛してる気がしてしまう。

#現代詩 #散文詩 #詩 #エッセイ
#あの日のこと
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りら

りら

どうか悲しまないで。

不安の芽がこれ以上育たぬよう、そっと塞ぐ。
一つ残らず摘み取るように、何度も触れていく。
誰かのわがままで、摘んだ穴を埋めていく。

それが一時的なものであっても
大袈裟な意味がなかったとしても
今日のあなたを明日へと生かしてくれる。

明日のあなたの傍に在るから
その悲しみを、そっと解(ほど)いて。


#散文詩
#創作
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りら

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夜が明ける。1日が始まる。
濃紺の帳を押し上げるように、
家々の合間から金色の光が昇り行く。
夜の静けさと憂いをそっと照らすかと思えば
煌々とした光ですべてを呑み込んでいく。

天高く昇る光は、
私の足元の憂いを何よりも小さく隠してくれる。
まるで昏い気持ちなど無かったように
それは目紛しい日常を与えていき
その存在を忘れさせてくれる。

光が落ちていく。夜に向かって往く。
隠されていた憂いは赦しを得たように、
私の足元から伸びては
「忘れないで」とこちらを見つめる。
目が合わさると動けなくなり
やがて濃紺の帳が全ての憂いを
“私ごと”呑み込んでいく。

抱えた憂いを誰にも知られない。
その安心感が胸を満たしていく。
そして、また夜が始まる。
憂いの続きが始まる。

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朝6時ごろに窓の外を見ると、住宅街の隙間から、朝の訪れと、空に色濃く残る夜が交わる様子を目にする。1日の始まりという希望的瞬間に、もう少し夜が続いて欲しいと思う私は、少しだけ置いて行かれた気持ちになる。


#散文詩
#創作
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りら

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愛は相互通行で
心が柔らかく包まれるもので
困難を乗り越える力になるもので
互いを尊重し合うものであって欲しい。

息が詰まる関係は、きっと違う。
それでも貴女を嫌いになれないのは
わたしが思い出せないあったかい記憶があるのかな。
そうだと良いと信じたい。

#散文詩
#創作
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りら

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不器用なひとが張った不安定の上を渡る。
急な突風でよく揺れるし、
太さも場所によって違うから、
一歩間違えると破れて落ちてしまう。
底は深く、針が無数にあって、とても痛い。
再び登ってくるのは至難の業だ。

前に進む。
糸が切れて落ちる。
歩幅を間違える。
脆いところを踏んで落ちる。
そして刺さる。
たまに奇跡的に頑丈なところを踏んで安心する。
ーー良かった。合っていた。
答えを確かめながら進むしかない。

進んでいくうちに、
風の避け方・耐え方を学ぶ。
糸が太くて破れづらい場所を
早く見つけられるようになる。
自在に歩幅を変え、
駆け足で進めるようになっていく。

大丈夫。
これからも、器用に、上手に、渡っていける。

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長期休みのたびに冷や冷やする。
がんばる。


#散文詩 #創作
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りら

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今日という1日が終わるのが、恐い。
地続きの毎日が、明日急に訪れなくなるのではないかと、時々不安で堪らない。

同じ朝はくるのかな。
そこに同じ人たちと居られるのかな。
手のひらの幸せを握りしめたまま、
少しも溢さずに持っていけるのかな。

手のひらを僅かに開き、
今この瞬間も握りしめていることを確かめる。
安堵する。
そしてまた不安に駆られ、何度も見つめる。
不安と安堵を何度も繰り返す。

手のひらであたためて握りしめた幸せを、
かたちを変えずに、溢さずに、失くさぬように、
明日へ持って行けますように。


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たくさん嬉しいことがあった日の反動が恐い。

#散文詩
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りら

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「綺麗な実をつけますように。」

太陽に向かって伸びた
しなやかな枝に成る幼い果実たち。
その中から特別な子と
そうでは無い子を選び
裁ち落とす。

育ちの悪いもの、色ムラのあるもの、歪なもの。
あなたたちは特別になれないの。

金属の擦れる音が、1回、2回と続いていく。

未成熟なそれらは地面に叩き付けられ
役目を終える。
誰にも食べてもらえない、可哀想な実。
同じように生まれ育った存在の
一方だけが切り落とされる痛みに
残された側も苦しげな顔をする。

「そこからどうか、見ていてね。」
誰の手に届くかもわからぬまま
残された実は望まれた通り、
綺麗な果実へと為っていく。


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煮詰め過ぎたお出汁の5倍希釈ver.
飲みやすい。


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りら

りら

書くのか楽しい。
行き場のない言葉を1つ外に出したら、
後から続いて溢れ出てくる。
窮屈な場所からやっと解放されたと
彼らは喜んでいる。

明確な意味を持った言葉、
取るに足らない言葉、
現実に明かせない独白、
或いは抑圧していた渇望。
風通しの良い場所へ連れ出すと
彼らは自分たちの力で生き始める、気がする。

いつまで心地よい風を浴びられるか分からない。
それは急に止まってしまうかもそれない。
その時、私の居場所はここじゃなかったのだという諦観とともに
次の場所へと行くしかないのだろうな。


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“創る”ことは全部楽しい。
私の内側を外側へと連れ出してくれる。


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今日も、宝物たちはキラキラしている。

弾けるような笑い声も、無垢な涙も、
全てがどうしようもなく愛おしい。

小さな身体を抱き締めて
滑らかな髪を何度も撫でる。

幸せを、何度も噛み締める。


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りら

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特別なおまじないを持っている。
どんな時も助けてくれる魔法の言葉。
「大丈夫」
今日も、明日も、おまじないを唱える。

辛くても苦しくても、
私は独りじゃないから“大丈夫”
もっと辛い人がいるから“大丈夫”
この苦しみを乗り越えたら楽になるから
今はまだ“大丈夫”
おまじないは困難を乗り越える強さをくれる。

お前は上手くやれているよ。
明日もその善人の皮を被って生きておいで。

何の意味も持たない「大丈夫」の呪いで
私は私を一所懸命慰める。


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りら

りら

怪我をした。
しかもとてつもなく大きな怪我だ。

あまりの痛みに、何一つ身体を動かせない。
傷の酷さを直視することもできない。
誰かがひりつく箇所を洗い流してくれ、
これ以上悪化しないようにと
効き目の判らぬ薬を塗る。

やる気が微塵も起きないけど、
日々をこなす為に
寝て、起きて、食べてを繰り返す。
意義は感じられなくとも惰性で繰り返す。
ふと目をやると
怪我をした場所は胸だということに気がつく。
挫創痕が剥き出しになっていた。
「なんて痛そうなんだろう。」
他人事のようにそれを見つめた。

それからも、同じ日々を繰り返す。
寝て、起きて、食べて、人と少し話してを
何度も何度も繰り返す。
挫創痕に少しずつ瘡蓋ができていく。

今日は調子が良いからと激しく動くと
瘡蓋と皮膚の継ぎ目が裂けて再び痛む。
だからそうならないように
ゆっくり、慎重に、日々を過ごしていく。

やがて、傷口が塞がっていく。
怪我をする前と全く同じではなくても
確かに治っている。
動いても痛くなくなり、
もう一度歩き出したい気持ちに駆られる。

ゆっくり、確実に、一歩を踏み出す。
また痛み出すのでは無いかと不安になりながら
慎重に歩みを進めていく。
もう大丈夫、と、いつものペースで進んでいく。

それが“立ち直れた瞬間”なのだと思う。


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数ヶ月に「再起・再生」について、短編を書くつもりで温めていたメモ帳から引っ張りだす。
誰かに届きますように。

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