僕は目を開こうと思う。耳当てをとって、人を知りたいと思う。今までさ、すっごく苦労してきた気になってた。でも僕は僕の思う到達点までに至れるようなことはまだしてなかった。それは知ってるつもりだった。人は何に対しても理解を完了できないと思う。同じことだった。人それぞれに長所短所があって、環境や目的に合わせて必要なものが違って。それは自分にも同じことで。僕は僕に必要なものを理解出来ていなかった。解った、気になってた。 僕はもともとエンパスなんだよ。人にやたら感情移入する人間だ。心がキツいんだ。それが中卒でフリーターを始めた理由だ。見ずに聞こえず、一般の範囲でしか理解しない。それが最良の対処だと思ってた。違った。人の考えが分かるから、分かりすぎて辛いから、目を伏せて顔を背けて耳を塞いで。それは僕にとって不利益になってた。僕は表現者になりたい。僕はその到達点の為に強くならなければいけない。僕はむしろ、眼前に大衆の感情を収めるべきだった。人を理解しよう。そうでないと、僕はもっと強くなれない。「自分を壊す一歩前の負荷が、自分を強くしてくれる」このフリードリヒニーチェの言葉はすごく的をいていると感じる。すとん、と納得できる。今まで僕は自分を理解できていなかった。きっとこれからもそうだ。けど、必要なことは解った。僕は僕を、僕の心を破壊するようにしなければいけない。必要なのは、他人の心を理解すること。悪しきも善きも。僕は知らなくてはいけない。心の聾者で、心の唖者のままで、強くなることはできないと知ったから。僕は僕の心を痛めつけようと思う。僕は僕を追い詰めなくてはいけない。そういう決意表明。《発達障害者の言葉》#心を壊す気持ち