われわれが一応 実践的計画的な立場に立って考える時重要な意味を持ってくる"時の節"ともいうべきものについて考えて見ましょうそれについて最初の最も短い時の目安は3日であってその次は一週間というものでしょうそして次は一ヶ月つぎは3ヶ月というわけですそしてその次は半年でありそして一応 一年というのが大きな締め括りになるといってよいところで一年の次はとなるとやはり3年でありまして古来"石の上にも三年"といわれるのもこの故ですそしてその次はとなるとやはり5年というものでしょうそして5年の次は10年でしょうが人と仕事によってはその間に7年または8年という飛び石を置いて考える場合もありましょうしかし結局は10年というのがわれわれの計画的実践の立場から考えた場合 最大の見通しといってよいかと思われます人生の達人といわれる様な人はもとよりたとえそこまでは行かなくてもいつか"人物"といわれるような人でしたら必ずやそこには 上に申したような一種の見えない"時の物さし"に照らして自分のあゆみを考えながら一歩一歩真摯に人生と取り組んでいる人と申してよいでしょう時の物さしをもつ生き方をする#森信三#幻の講話