【連続GRAVITY小説】〜Gravity-Link〜第六話:共鳴する孤独、そして……【 あきっくすルーム / 22:30 〜 】 画面には、いつものメンバーのアイコンが並んでいる。 あきっくすは、穏やかながらも少しいたずらっぽく、マイクを開いた。「今夜はなんだか、ルームの空気が甘い気がしますね。……まぁずにょんさん、Yukariさん。お米の件、聞きましたよ」【 会津・まぁずにょんの自宅 / 同時刻 】「あぁ……。あきっくすさんに背中を押してもらったおかげです。彼女に喜んでもらえて、僕の冬も報われましたよ」 まぁずにょんの声は、どこか浮き足立っている。【 栃木・Yukariのオフィス / 同時刻 】「本当に……。数字だけの世界にいた私にとって、あのお米は魔法みたいでした。まぁずにょんさんの真心が、今の私の支えなんです」 Yukariもまた、普段の冷静さを欠いた、熱を帯びた声で応じる。 あきっくすは、その温度を感じながら、もう一組のペアに視線を向けた。「そして、けーぞーさんとテスターさんも。昨日、雪の夜に語り合っていたとか……?」【 新潟・けーぞーの自宅カウンター / 同時刻 】「もう、あきっくすさんたら……」 けーぞーはグラスを揺らしながら、少しだけ声を弾ませる。「でもね、テスターさんの言葉が、私の凍った時間を溶かしてくれたのは事実よ。不思議なものね、この年齢になって、こんなに誰かの言葉を待つなんて」【 場所不明・テスターの部屋 / 同時刻 】「……私もです。けーぞーさんの送ってくれる景色が、私の空白を埋めてくれている。今はただ、この心地よさに溺れていたいんです」 四人は今、あきっくすという中心点(グラビティ)を介して、互いに強い光を放っている。それは恋という決定的な結末を望むものではなく、孤独な者同士が冷えた指先を寄せ合うような、刹那的な熱だった。 あきっくすが、さらにその深淵を覗こうとした、その時。【 ??? / 23:15 〜 】 ルームの扉を叩くように、一つの通知が割り込んだ。「……助けて」 絞り出すような、けれど鋭くルームの空気を切り裂く声。 ももたろうだった。 いつも凛として、誰よりも正しくあろうとしていた彼女が、鎧の継ぎ目から溢れ出したような悲鳴を上げていた。「あきっくすさん……。もう、笑えないの。強くいなきゃいけない場所には、もう戻りたくない……」 熱を帯びていた4人の会話が、一瞬で凍りつく。 あきっくすは、マイクを握り直した。(つづく)#連続GRAVITY小説 #第6話 #場所と時間をいれてみました #そうなると書き手も読み手も混乱しないかなって思って #storysong