人気

general
一見矛盾する
二つの価値観が調和する
私たちは桜の下で宴会を
開きながら その散りゆく
美しさに胸を打たれる
最先端の新幹線の窓から
田園に広がる古き良き
農村風景に郷愁を覚える
緻密な計算で建てられた
近代建築の隣に
江戸時代から続く稲荷神社の
赤い鳥居が小さな灯のように
残っている…
これらはすべて 日本が
論理だけでは測れない価値を
決して見失わない証しである
日本はこの矛盾の美が
日常に溶け込んでいるのだ
茶道には物理的な
合理性を超えた わびさびがあり
武士道には単なる
戦闘技術ではない仁義がある
私たちは無意識のうちに
効率や利益だけでは計れない
何かを大切に受け継いでいる
日本の素晴らしさとは
どちらかを選ぶのではなく
両方を抱きしめる姿勢に
あるということ
科学で世界をリードしながら
千年の風情を街角に残す
グローバルに活躍しながら
地域の祭りを心から楽しむ
この絶妙なバランスこそが
世界中が この日本に感じる
品格の正体なのだ
矛盾を感じさせない寛容さ
古いものと新しいものが
並んで輝く調和
私たちの日常は
こんなにも深い価値観の上に
穏やかに築かれているのだ
そして気づかぬうちに
あまりにも豊かな文化的な
酸素を吸って生きている
この国に生まれたことは
紛れもない奇跡なのである
#藤原正彦
#国家の品格

general
サンソム夫人は昭和初期に
約8年を東京で暮らしました
サンソム夫人が
日本文化への感動と共に
記した庭師の話があります
イギリスの庭師の場合
例えば 楓を庭のあそこに
植えてくれと注文すると
言われたところに穴を掘って
楓をポンと植えて
お金を貰って帰ってしまう
ところが日本の庭師の場合
まず家主の言うことを
聞かないと言う
あそこに植えた 方が良い
など逆に提案してくる
そして一本の木を
庭のあらゆる角度から眺め
庭師自身もあっちこっちに
立ち位置を変え
目を丸くしたり
細めたりして散々に見た後
最も美しく最も調和のとれた所に
弟子たちに身振り手振りで
指示を与えて植えさせる
日本の庭師というのは
オーケストラの指揮者のようだ
見ていてわくわくする…
こんな日本人の繊細な
美的感受性に感動しているのは
サンソム夫人だけではない
日本に少し長く逗留し
滞在記を記した外国人の多くは
それを絶賛しています
日本人の自然に対する感受性は
世界の中でも随一なのです
#国家の品格
関連検索ワード
