"先生 ぼく きょう生まれたんだよ"ミツオくんが嬉しそうに話しかけてきましたそこで私が言いましたそう ミツオくんも生まれたときはほんとうに小さかったんだろうそれが おとうさんやおかあさんのおかげでこんなに大きくなったんだねどれくらい重くなったのか先生がはかってあげようそしてミツオくんを抱きあげましたミツオくんは少しはずかしそうに笑っていますそれを見たクラスの子どもたちは歓声をあげましたこれから先生がミツオくんを抱いたままみんなの前を通るからひとりずつミツオくんと握手しておめでとうを言ってお祝いしてあげようねと話しますと子どもたちは手をたたいて喜びます私はミツオくんを抱いてみんなの前を通りました子どもたちはミツオくんと握手をして祝福しますそのたびにミツオくんはありがとうとお礼をしていましたみんなほんとうに嬉しそうでしたその翌日ミツオくんの母親から手紙をいただきました。ミツオは毎日学校から帰ってまいりますとよほど疲れるのかただいまという声も聞こえないくらい小さい声ですそして座敷にあがってくるなりごろんと横になってしまいますところが今日はずいぶんかわっていましたただいまという声も驚くぐらい大きな声ですそして肩で息をしながら私のそばに走ってきておかあちゃん!ぼくね先生に抱いてもろたよそのあと家中をポンポンとびながら先生に抱いてもろた先生に抱いてもろたと大はしゃぎですもう私まで嬉しくなってしまいました先生ありがとうございましたこの手紙を読んで驚きましたなにげなく抱き上げたことがミツオくんにとってはこんなにも嬉しいこととは思いもよらなかったのです手紙を何度も読みかえしながら教室に行きましたすると数人の子どもが走ってくるなり大きな声で先生!ぼくあさってやでたのむよ 抱いてや!と言うのです誕生日の予告申し込みですその日から私の学級ではその子どもの誕生日にはその子どもを抱きあげることになったのです…今の時代は先生が子どもを抱っこするというのは色々な問題で難しいとは思うが…ふれあい ハグする ハイタッチ抱きしめる握手をする…これらは自己重要感を高めるのにとても大事な要素だ自分はまわりから大切にされていると感じるこれは何も子どもたちだけの話ではない大人になっても老人になってもこのことはとても大事だこの 人と人との温かなふれあいだけは忘れないでいたいさまざまなコミュニケーションを通して自分も人も自己重要感を高める親子で夫婦で親しい人同士で温かなつながりを持ちたい#吉岡たすく