こんばんは。読書しました。藤原道長「御堂関白記」を読む倉本一宏 著講談社学術文庫2013年に世界記憶遺産になった「御堂関白記」の解説本です。自筆本や写本の写真が豊富に掲載されているのが貴重です。同時代の史料である「権記」や「小右記」と照らし合わせてみることで、自分に都合の悪いことは書かないという道長の性格の悪さが分かります。自筆本は書き間違えがあったり、墨で黒く塗りつぶしたりして、かなりいい加減なところもあったんだなとうかがい知ることができます。道長は権力の頂点に登り詰めるために、かなり強引なことをしたことが分かりました。そんな中でも、寛弘五年(1008)の敦成(あつひら)親王の誕生に伴って行われた、後世、「寛弘の佳例」と讃えられた盛儀など、当時の貴族社会の壮観な場面に思いを馳せたくなります。近衛家が現代まで「御堂関白記」を大切に保管してきたことに感謝ですね。#読書 #読書感想文 #藤原道長 #平安時代 #古日記