私の人生の転機は、思いがけない山でした。 もともと、人生は順番通り、きちんと進んでいくものだと思ってた。 学校に行って、仕事して、たまに旅行して、 「そのうち結婚もするんだろう」って、典型的な人生を想像してたんです。 初めて山に行ったのは、コロナで旅行ができなくなった時。 キャンプが流行ってたけど、なんとなくお金がかかりそうで、 登山なら始めやすい気がしたから。 それで向かったのが、栃木県の男体山。 当時は会社員で、毎日デスクワークばかり。 とても南アルプスを登れる体力なんてなくて、生きて帰れないと思ったけど、 ネットで調べたら「初心者向きコース」って書いてあったから、 それを信じて行ってみたんです。 実際に登ってみると、確かに道は整っていて「初心者向き」ではあったけど、 富士山の練習にもなるような、がつんとした登りでした。 付き合ってた彼が消防士で、体力がすごくあ 彼はすいすい登っていくのに、私だけはひとりでゼエゼエ。 絶望してたその時、ふと見下ろした中禅寺湖が…… 雲海! 生まれて初めて見る、あの絶景にすごく感動しちゃって。 「山に登ったら、こんな景色が見られるんだ……!」 なんだかんだで、最後の力を振り絞って頂上にたどり着きました。 そこで食べたおにぎりが本当に美味しくて、すごく達成感があったんです。 でも、下り始めた途端、膝が痛くなってきて……(登山あるあるです)(たぶん) さらに悪いことに、さっきまで晴れてた空が雨になって。散々でしたね: 膝の痛み、冷たい雨、落ち込む気持ち。 「下りは登りよりきつい」なんて、それまで知らなかった。 そんな苦い経験をしたにもかかわらず、 次の月には日光白根山を登る計画を立ててたんです。 負けず嫌いだし、でも何より、登山って癖になるよね……? そうして、私の 「迷走人生」が爆発的に始まっちゃいました。 日本中あちこちの山を巡って、 仕事は辞めて、 勢いで海外に行ったら、 いつの間にかカナダの小さな町で働きながら、必死で英語を勉強してた。 あの時の自分に言いたい: 「まさか、たった一度の登山で、人生がこんなに狂うとは思わなかった」 このノートでは、軽い気持ちで、こんな感じで 「勢いだけで、どう人生が変わっていったか」を書いてみようかな。 失敗もたくさんしたし、後悔も少なくないけど、 読んでくれる人が少しでも楽しんでくれたら嬉しいな。 ゆっくり読んでもらえると、もっと嬉しい!#初めて自分で書いた小説なんだけど