【読後感】過去を見れば暗い人とささやかれ、未来を見れば地に足がついていないと笑われて、今を見れば薄っぺらいと揶揄される。ならばと過去も未来も今も見れば、手元が疎か気もそぞろと来るこんな世の中が、私は好きだ。若い頃はそれはそれは大層なお小言と受け取りまして悲しくなったり悔しかったり、憤慨したり、いつかギャフンと言わせて差し上げたい気持ちもあったけど。今はもう、ご感想ありがとうございます、さぞ素晴らしい人生を送ってこられたのですね!ご心配なく!と笑顔で返せる。そんな少しひねくれて、少しだけ大人になって、ほんの少し受けながせ術をいつしか会得した私は林真理子氏の11年前のこの連載を読んでとても小気味良かった。歳を取ることは平等だ。年齢は記号でしかない?そうは思わない。年輪である、年齢とはそう言うものだと思っている。日に当たれば守るために厚くなる。寒ければ大きくならずに強くなる。簡単ではない、一朝一夕でもない。季節はめぐる、平等に。寿命が尽きれば倒れて土に還って養分となりたい。私は私の人生を今、大切に生きている。#出好き猫好き私好き #林真理子 #読後感 #読了