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あきっくす😗

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【連続GRAVITY小説】
〜Gravity-Link〜

第二十八話:交差する矢印、乱れるマイク

翌朝 10:00 私のスマホの通知
 昨夜、最後に残ったきびさんの歌が、ずっと耳の奥に残っている。
 ルームの管理人として、みんなが仲良くしてくれるのは嬉しい。けれど、あの瞬間に流れた空気は、単なる「仲良し」とは少し違う、もっと熱くて重いものだった気がする。
 朝、スマホを見ると、通知が溜まっていた。
 掲示板には、昨夜隠れて聴いていたらしい葵さんが、あえて意味深な書き込みをしていた。
『昨夜のきびさんの歌、最後まで聴けて幸せでした。二人だけの秘密みたいで、少しドキドキしましたね』
 それを見たやざわさんから、すぐに個別メッセージが届く。
『あきっくすさん、昨夜は遅くまで誰かと話していたんですか?……なんだか気になって。実は今夜、僕のルームでもちこさんと企画をするんです。よかったら来ませんか?』
 彼は歌を聴いていないからこそ、私の知らない「何か」があったことに焦りを感じているようだった。
 昼過ぎ、ルームを開くと、そこでは既にゆかりさんと二都(ニト)君が言葉を交わしていた。
「二都さん、あなたの理屈、少し強引じゃないかしら」
「ゆかりさんにそう言われるのは、光栄ですよ。……あなたの鋭い視線、嫌いじゃありませんから」
 二都君がいつもの敬語で返すと、大人のゆかりさんが少しだけ声を弾ませて笑った。二人だけの「特別なリズム」がある。それを見守るまぁずさんは、何も言わずに静かなスタンプを一つだけ送った。
 さらに、昨夜はライバルのようだった葵さんときびさんが、掲示板で楽しそうに「今度、二人で内緒の話をしましょう」とやり取りをしている。
 私が「主」としてマイクを回している裏側で、みんなが私の知らない関係を築き始めている。
 誰かが誰かを想い、誰かが誰かに嫉妬する。
 管理人の椅子に座る私の目の前で、ルームの空気は昨日よりもずっと複雑に、そして鮮やかに色づき始めていた。
(つづく)


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宇多田ヒカル

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