この現世において思ったこと やったことなどそれが業をつくるわけです 実行したことも もちろん業をつくりますがその業が運命というものを決めていくわけですつくった業は必ず現れます業が現れるということはつまり運命 我々の運命です人間にはつまずきがありますあなたが知らない過去世でつくった因縁また業によってどんなことが起こるかわからないわけですそれを一般に"災難"というのです災難というのは避けようがありません現世に生きているときに善きことを思うことで避けられることもあるのですがそれでも過去の業の深さによっては避けられませんじつはその災難に遭ったときに人間の価値が決まるのですそのときにみんなのたうちまわるわけです人生にはさまざまな事象が起こってきます本人に責任があり罪を償うものもありますがそれとは関係なしに災難に見舞われたときにどう処するかということが問題になってくるのです災難に遭ったときの身の処し方ができていないためにさらに事態が悪化していくこともこれは秘中の秘ですけれども大きな災難ではなく 小さな災難や あるいは病気でも結構ですそういうことが起こったときそれを喜ぶのですたとえ喜べなくても喜ぶことそれはなぜかというと業が消えるときだからです過去の業が消えるときに災難が現れるわけです過去につくった業が消えるためには表面化しなければいけません隠されている間はいつ出てくるかわからないのですつまり大病をしたときでもよかった…この程度の病気で終わるなら 手術をして命を取り留めただけでもよかったと喜ばないといけないそれで業が消えるんですその現象が起こることによって過去の業が消えるわけですから災難が起こってもそれをいいほうに解釈していくありがたいことだ この程度の災難ですんでよかったとそう思いなさいそう思えてくると感謝ができるそうするとそれで事がすんでしまってあとはいい方向に行くのです#稲盛和夫#人生と仕事の方程式