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読書しました。
脳の本質
いかにしてヒトは知性を獲得するか
乾敏郎
門脇加江子 著
中公新書
脳というのはとても複雑なんですね。
p187では人間の行動のモチベーションの定義は
期待自由エネルギー(未来の不確実性)=
(負の実利的価値)+(負の認識的価値)
だそうです。
実利的価値というのは、報酬を求めつつ、不快な物事を回避することです。
認識的価値というのは、好奇心や探究心を満足させつつ、理解できない不快な状況を避けることです。
報酬を期待しながらも、好奇心や探究心に突き動かされながらも、不確実性をできるだけ取り除こうするというのが、人間の基本的な行動原理だそうです。
単純化していうと、快を求めて不快を避けるということなのでしょう。
脳の働きについて印象的だったのは、感覚データそのものを見たり感じたりしているのではなく、あくまでも予測して認知しているということです。
錯覚という面白い現象が生じるのは、脳の働きは五感を通じて得られたデータから現実を推論しているだけだから、予測誤差が生じる。
その予測誤差を最小にしようとして、事後に起こった事象によって、事前にあった知覚や認知が修正される現象が起こるのだそうです。
それをポストディクション、後付け的再構成というのだそうです。
例えばペーパーテストを受けていて、全く解答に自信がなくてBと解答した。
後日答案が戻ってきて、たまたまBが正解だったのが、あたかももとからBが正解だと分かっていたかのように感じることもポストディクションなのだそうです。
自由に意志で決定していると思っていても、実はポストディクションなのかもしれない。
脳の世界はとても奥が深いです。
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