中学校の修学旅行生徒たちにとって一生の思い出になる三日間です私は担任としてこの旅をより特別なものにしたいと思い 保護者にマル秘作戦をお願いしましたそれは 子どもたちに内緒で旅行先で家族への手紙を書く際に保護者からの手紙をそっと渡したいものです楽しんでる?の一言でもいい封をして届けてくださいと保護者皆さんは戸惑いながらも多くの方が温かな手紙を私に託してくれました出発の日子どもたちは笑顔で集合私の鞄には 誰も知らない宝物が入っています京都 奈良での一日が終わり夕食後の宿舎 生徒たちが家族への便りを書く時間に私は静かに語りかけました目を閉じて今日一日を振り返ってみて今朝家族が見送ってくれたこと旅行の準備をしてくれたことお金を貯めてくれたことそんな家族の姿を思い出して…とそして一人ひとりのテーブルに保護者からの手紙を置きました目を開けた生徒たちは驚き封筒を開けました読み始めるやいなや部屋はシーンと静まり返りすすり泣く声が広がっていきます男子も女子も目を赤くして涙をこらえながら返信を書く姿ある男子が小さな声で言いました先生 俺 小さい頃体が弱くて夜中に熱を出しては 親が寝ないで看病してくれたんだって…今はこんなに大きくなったのに添乗員さんも目を真っ赤にし早く両親に届けてあげたいと夜中に郵便局へ走ってくれました遠く離れた地でも子を思う親の愛親を思う子の心はしっかりとつながっています思春期の子どもたち反抗することもあるけれど心の底ではいつも家族を大切に思っているのですこの生徒達の手紙は子どもたちが家に着く前に親の手元に届きましたきっと親子は再び温かな笑顔で抱き合うでしょう#中野敏治#志賀内泰弘