2026年 12冊目ホテルカクタスという名前のアパートに住んでいる3人(?)の住人の話。数字の2、帽子、きゅうり という、形状がうまく想像できないキャラクターたちが競馬に出かけたり旅行に出かけたり同じ人に恋をしたりと、何気ない日常を書いた作品。最後の最後で急展開。このまま皆で仲良く一緒にいられたら…なんてことはなく。自分の手ではどうしようもない周りの環境や事情で各々が次どうするかを模索していく。人生は線だと思う。その線上で点となるのがイベントや人。客観的にはこの3人も互いに点だったというだけで、悲しい事はあるかもしれないけど、それでも各々が自分を生きなければいけない。個人的に好きなシーンは、ホテルカクタスに住み着いていた黒猫が、大家を呼ぶために「ニニ」と鳴くところ。ひとつの時期が区切りをつけようとしている寂寥感。リアルに感じるこの場面は静かに凄みがある。#読書 #集英社文庫 #江國香織 #ホテルカクタス