サントリーホールにてキリル・ペトレンコ指揮ベルリン・フィル(以下BPh)。前回は2019年メータ指揮のブルックナー8番だった。4年ぶり、ペトレンコでは初のBPhのコンサートはぞくぞくするような美音の波に溺れるような体験だった。前プロのモーツァルト29番からエンジン全開、まるでメインのような没入感。ベルクはあの大編成があらゆる細部まで見通せそうな明晰な演奏。後半はブラームス4番。指揮者のインテンションがオケに伝わり、それをその通りに返せるBPhの技量の巧さが他のオケとの圧倒的な違い。アゴーギクとデュナーミクが頻出するもオーケストラが完璧に拾うので表現のエッジが際立つ。ペトレンコはミュンヘンを辞めたが、今後彼はオペラは振らないのではないか。これ程の機能を手にしたら、不確実性への対応が求められるオペラハウスのオーケストラよりも機能性の高さのオーケストラ、しかもそれが世界一のベルリンとあっては尚更ではなかろうか。それはともかくS席45,000円は一般的には高いだろうが、これだけ極上の音楽体験ができるなら安いものだ。#ベルリンフィル#ペトレンコ