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ろびのわーる
2001年/フランス/121分
ジャンル:コメディ/ドラマ/恋愛/ファンタジー
監督:ジャン=ピエール・ジュネ
キャスト:オドレイ・トトゥ/マチュー・カソヴィッツ/リュファス/ロレーラ・クラボッタ
【あらすじ】
子供時代を空想の中で過ごしてきた孤独なアメリ。大人になった彼女はパリのカフェで働いていた。他人とのコミュニケーションは苦手だったが、あるきっかけで人を幸せにすることの喜びを見出すようになり、彼女は不思議な青年に出会う……。
【見どころ】
① 絵本のような世界観。
② 魔法のようなナレーション。
③ 悪者を懲らしめる悪戯。
④ 人を幸せにする奇跡。
⑤ ブラックコメディ。
⑥ 冒険ファンタジー。
⑦ ロマンティックラブ。
⑧ オドレイトトゥ。
【感想】
大大大好きな作品。
観るのは何度目なんだろう。
プロローグの曲がめちゃくちゃフランス。一瞬で物語の世界に引き込まれ、オシャレでノスタルジーな世界観に心を鷲掴みにされる。
まず、冒頭の人物紹介が面白い。それぞれの好き嫌いを挙げるだけなのに、どんな人物なのかわかってしまう。
みんなどこかちょっとおかしくて、でもそれが人間らしくて親しみが湧いてくる。
アメリを象徴する行動は2つある。
その1つは、悪意のある人間に制裁を加えること。これがかなり悪質で、そのブラックさについ笑ってしまう。でもされる側になるのは絶対にイヤ。
もう1つは孤独な人に奇跡を与えること。
ちょっとおせっかいだけどめちゃくちゃ粋でロマンティック。
“アメリは世界と調和がとれたと感じた…人生はなんてシンプルで優しいことだろう。突然 愛の衝動が体に満ちあふれた”
この描写はアメリが初めて人に奇跡を与えたときのもの。初めてこの作品を観たときに大きな衝撃を受けた。そして僕が求めていたのはこれだと確信した。
奇跡は待つのではなく自分から探しにゆくもの。それでも無ければ起こせばいい。
僕もアメリみたいになりたい。愛する人にはミラクルを、嫌いな人にはイタズラを与えられるようなそんな人間に。
ファンタジーが実在すること、そして自分でも作り出せることを教えてくれる作品。
人は誰もが魔法使いなのだ。
#映画 #UNEXT #フランス映画
#アメリ #ブラックコメディ


ろびのわーる
1982年/フランス・ハンガリー/78分
ジャンル:アニメ/SF/ファンタジー/アドベンチャー
監督:ルネ・ラルー
作画監督:メビウス
原作:ステファン・ウル
【あらすじ】
砂漠の惑星ペルディド。巨大昆虫の襲撃で父親を亡くした少年ピエールは、通信機を手に放浪していた。父親の友人ジャファールは通信機を頼りにピエールを助けようとするが、その道中で恐るべき惑星に囚われてしまう……。
【見どころ】
① ルネ・ラルーの世界観。
② メビウスによるデザイン。
③ 感覚を刺激するシンプルな音楽。
④ 少年ピエールの冒険。
⑤ 未知の生物や異星人の生態。
⑥ ジャファールたちのドラマ。
⑦ タイトルの意味と伏線回収。
【感想】
宇宙を舞台とした未来感と古代文明の痕跡、そして謎の動植物の奇妙な生態…全体的なレトロ感とデ・キリコの絵のような空虚感が印象的でちょっと癖になりそう。
ルネ・ラルー監督の作品だけあって、ファンタスティックプラネットと同じユニバースにありそうな雰囲気。でも明らかに違うのは登場人物の描写。なんとなくアメコミっぽい。
調べてみると、フランス漫画界の巨匠メビウスが手がけているとのこと。ファンタスティックプラネットの不気味さを期待するとちょっと物足りないかも。
ストーリーはほぼ悪夢。少年ピエールもそれを助けようとするジャファールたちも、奇妙で恐ろしい冒険をすることになる。
終盤の展開は予想外すぎて一瞬迷子になった。観返してなんとなく納得したけど、ちょっとわかりにくいかも。
この作品は日本のアニメにも影響を与えているらしいけど、逆に日本のアニメから影響を受けているようにも感じた。
ちなみに、シャアみたいな赤い服の王子や、ハロみたいなハスの妖精、超人ペンタゴンみたいな異星人などが登場する。
82年の作品だけどまったく古くなく、発想の豊かさを感じられて逆に新鮮だった。
#映画 #UNEXT #フランス映画
#時の支配者 #アニメ


ろびのわーる
1981年/フランス/118分
ジャンル:ロマンス・サスペンス・ミステリー
監督:ジャン=ジャック・ベネックス
キャスト:フレデリック・アンドレイ/ウィルヘルメニア・フェルナンデス/チュイ=アン・リュー
【あらすじ】
音楽を愛する郵便配達員の青年ジュールは、歌姫シンシアのアリアを盗み録りする。そんな中、ある秘密を告白したテープが、たまたま通りかかった彼のバイクに隠される。2本のテープを巡って、ジュールはパリの街で殺人犯に追われる羽目に……。
【見どころ】
① 空間も演出も全てがアート。
② 個性的なキャラクター。
③ シンシアの歌唱。
④ 歌姫とファンのロマンス。
⑤ 2つのテープをめぐる攻防。
⑥ 交錯する複数のプロット。
⑦ ミックスカルチャー。
【感想】
人気歌手とそのファンの恋愛なんて、連絡手段が乏しかった当時はあり得なかったのではないだろうか。しかもこの二人には人種・格差・年齢の壁もある。ちょっと非現実的、言い換えれば夢のある物語でもある。
ロマンスに加え、テープの謎が明かされてゆくミステリーと殺し屋に追われるサスペンスが同時進行してゆく。
スタイリッシュな空間と印象的な構図…アート作品のような美しい映像に引き込まれた。シンシアの歌唱も圧巻だった。
非現実的要素が積み重なって全体的にファンタジー。テープ以外にもいろいろ謎があって、それが作品の輪郭を暈しているのかもしれない。なんとなく夢を見ていたような感覚だった。
#映画 #UNEXT #フランス映画
#ディーバ #ラブロマンス


ろびのわーる
2007年/フランス/105分
ジャンル:コメディ/ドラマ
監督:ジャン・ベッケル
キャスト:ダニエル・オートゥイユ/ジャン=ピエール・ダルッサン/ファニー・コットンソン
【あらすじ】
キャンバスは画家として成功を収めるも、自身の浮気が原因で妻と別居。パリを離れ、故郷の田舎町へと戻る。そんな彼が雇った庭師は小学校時代の幼なじみだった。瞬く間にふたりは友情を取り戻し、交流を深めていくが……。
【見どころ】
① 会話劇。
② 対照的な2人。
③ 庭で育む友情。
④ ブラックユーモア。
⑤ 孤独と老い。
⑥ 生きる意味。
⑦ ナチュラルな演技。
【感想】
ほぼ2人の会話。
おじさんの会話がこんなにも面白いなんて。
庭のこと、家族のこと、噂話、世間話…他愛もない会話の中にそれぞれの生き様が見えてくる。
全く違う2人だけど、お互いに敬意があって心地良い。少しずつ信頼関係が深まってゆくのが微笑ましかった。
ちょっとブラックでドラマティック。ラストは切なくて温かい気持ちになる。
2人の演技力がすごい。それぞれの人生をしっかりと感じられる。
#映画 #UNEXT #ヒューマンドラマ
#画家と庭師とカンパーニュ #フランス映画

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ろびのわーる
1981年/フランス/85分
ジャンル:ロマンス/コメディ
監督:パトリス・ルコント
キャスト:ミッシェル・ブラン/アネモーネ/パスカル・ロカール
【あらすじ】
妻と離婚し、失意のどん底の医師ベルナールは、生活環境を変えるためにパリへやって来た。ある日、彼はアパートのエレベーターで隣人のナディーヌが失神しているのを発見する……。
【見どころ】
① ベルナールの行動。
② まさかの29歳。
③ ナディーヌのキャラ。
④ 2人の関係性。
⑤ ベルナールの変化。
【感想】
ベルナールの風貌に哀愁があり、悲劇やブラックコメディとの相性が良い。彼の女性に依存する性質は全く共感できなかった。
恋愛体質のナディーヌとの相性は一見良さそうに見えるけど、ベルナールが彼女の状況とおおらかさにつけ込んでいるようにも見える。
スマホが無い時代の恋愛。相手の居場所を知る方法が知人への聞き込みなのが逆に新鮮だった。現代よりもコミュニケーションが取れているように感じた。
ホッとする結末。余韻があって味わい深い作品だった。
#映画 #UNEXT #フランス映画
#夢見るシングルズ #コメディ


ろびのわーる
1978年/フランス/94分
ジャンル:コメディ/ヒューマンドラマ
監督:パトリス・ルコント
キャスト:ジョジアーヌ・バラスコ/ミシェル・ブラン/マリ・アンヌ・シャゼル/モリース・シュビィ/クリスチャン・クラヴィエ
【あらすじ】
フランスの男女たちがアフリカのリゾート地でバカンスを楽しむ中、それぞれの恋愛や人間関係が交錯し、笑いと皮肉に満ちた人間模様が描かれてゆく……。
【見どころ】
① 群像劇。
② フランス人の生態。
③ リゾート施設での開放感。
④ ブラックユーモア。
⑤ 人間讃歌。
【感想】
フランス人という特殊な生命体を観察している感覚。リゾート地なので開放感もあり、いつも以上に特性が現れている。
地球の裏側には日本人の常識では測れない価値観がある。それは時に滑稽で、時に恐ろしくもある。
夫の目の前で浮気する妻と、それを許してしまう夫…どう見ても異常だ。
皮肉たっぷりのブラックユーモアが面白い。でもこの手の面白さは理解しない方がいいのかもしれない。もし好きな人がこれを観て爆笑してたらちょっと引いてしまいそう。
ルコント監督の作品は人間讃歌でもある。それを踏まえると、くだらないことも味わい深く思えてくる。こんな風に欲望のままに生きる人生もアリなのかもしれない。
#映画 #UNEXT #フランス映画
#レブロンゼ #ブラックコメディ


ろびのわーる
2023年/フランス/101分
ジャンル:ヒューマンドラマ
監督:アルノー・ラリユー/ジャン=マリー・ラリユー
キャスト:カリム・ルクルー/レティシア・ドッシュ/サラ・ジロドー/ベルトラン・ブラン
【あらすじ】
美しい山々に囲まれた街で、心優しい青年エメリックはかつての仕事仲間フロランスと再会する。妊娠6カ月のフロランスと暮らすようになったエメリックは、生まれてきたジムを自分の子のように育て、ふたりの間には強い絆が生まれる。しかし、ある日ふたりの前に実の父親クリストフが現れ……。
【見どころ】
① 養父と実父。
② エメリックの性格。
③ 別れと再会。
④ 変化と成長。
⑤ かつての写真。
⑥ しっぺ返し。
【感想】
まず、これはジムの物語ではない。
でも意識させるためにあえてそうしたのだろう。
この作品の主人公は義父エメリックだけど、彼にとっての主人公はジムだから。
エメリックは優しいというよりも受け身の性格なんだと思う。何でも流れに身を任せてしまうのだ。彼にエゴはあるのだろうか。
そんな彼が唯一こだわりを持ったもの。それをたくさんの写真が教えてくれる。
でもまさか終盤にあんなことが…
ちょっと胸糞もあるけど、切なさと温かさに目頭が熱くなる。僕はジムの母親フロランスがとにかく嫌だった。
エメリック役のカリム・ルクルーの演技が素晴らしい。ジムを見つめる愛情たっぷりの眼差しが太陽のようだった。もし自分の父親があんな包容力ある人物だったら、定期的にハグして欲しくなりそう。
あと、子供のジムと大人のジムのキャスティングが絶妙。本当に成長したみたいに雰囲気がソックリだった。
#映画 #JAIHO #フランス映画
#ジムの物語 #ヒューマンドラマ


ろびのわーる
2019年/フランス/97分
ジャンル:ドキュメンタリー
監督:ギヨーム・ブラック
【あらすじ】
とあるレジャー・アイランド。バカンス客で溢れるその施設には派手なアトラクションは一切なく、水と緑の土地が広がっている。施設に忍び込もうとする少年や、女性をナンパする青年、過去を懐かしむ老人、施設の管理者や警備員など、老若男女さまざまな人々の自然な姿を映し出してゆく……。
【見どころ】
① ロケーション。
② 冒険。
③ いろいろな人々。
④ タイトル。
【感想】
ドキュメンタリー…なのかな。
ちょっと盛ってる気もするけど、突き詰めてもしょうがない。
何か起こるわけでもないけど、目が離せないのが不思議。人間観察をしている気分。
とりあえずタイトルが良い。
夏の思い出は誰にとっても宝物だもんね。
#映画 #JAIHO #ドキュメンタリー
#宝島 #フランス映画


サチオ
#フランス映画
前評判や、ホラー系YouTuberの評判も良かったし、新宿で唯一上映してる劇場も、公開延長する程なので、かなり期待していきました。が。良くある❓❓❓❓❓❓な映画でした。
結局主人公は、犯人を有罪にするための証拠探しをしてたのかな?っていう解釈ですが、合ってるのかな?
まあ、個人的には、ハマらなかったですね😅


ろびのわーる
2019年/フランス/71分
ジャンル:ドラマ/コメディ/青春
監督:ギョーム・ブラック
キャスト:ハンネ・マティセン・ハガ/アンドレア・ロマーノ/シパン・ムラディアン/サロメ・ディエニ・ムリアン/ロマン・ジャン=エリ
【あらすじ】
《第1部/日曜日の友達》
会社の同僚であるミレナとリュシーは、7月の晴れた日曜日に、パリ郊外のレジャーセンターへ遊びに出かける。そこで2人はジャンという青年と出会うが……。
《第2部/ハンネと革命記念日》
7月14日、革命記念日で沸き立つパリ。国際大学都市に住む女子留学生ハンネは、明日の帰国を前にパリで最後の夜を楽しもうとするが……。
【見どころ】
① 夏の恋。
② それぞれのエゴ。
③ 微妙な距離感。
④ 思わせぶりな行動。
⑤ 皮肉な結末。
【感想】
ギョーム・ブラック監督が演劇学校の学生たちと製作した青春ドラマ。
この2つの作品には共通点がある。
どちらも夏の恋を描いていて、思わせぶりな行動をとる女性に周囲が振り回されるのだ。
そもそも男性の迫り方がストレートすぎるのがいけない。もちろんロクな結末になるはずもなく…。
夏の恋はなぜ苦い思い出になりがちなのか。それはきっと暑さのせいだ。肌の露出や開放的な気分により判断が狂うのだ。
どちらも皮肉たっぷり。フランスらしい作品だった。
#映画 #JAIHO #フランス映画
#7月の物語 #ギヨームブラック


ろびのわーる
2024年/フランス/103分
ジャンル:ヒューマンドラマ/音楽/コメディ
監督:エマニュエル・クールコル
キャスト:バンジャマン・ラヴェルネ/ピエール・ロタン
【あらすじ】
世界的なスター指揮者のティボは、ある日、白血病と診断される。ドナーを探す中で、自分が養子であることと生き別れた弟・ジミーの存在を知る。かつて炭鉱で栄え、現在は寂れた町で仲間との吹奏楽団を唯一の楽しみにして暮らすジミーに、ティボは才能を見いだす……。
【見どころ】
① 兄ティボの病気。
② 兄弟のコントラスト。
③ 音楽で深まる絆。
④ 工場の危機。
⑤ ラストのコンサート。
【感想】
存在すら知らなかった兄が、ある日突然やって来て「骨髄を分けてほしい」と言われても普通なら断るところ。それを弟が受けるかどうかだけでも作品になりそう。
そこから始まる兄弟の交流を描いた物語。性格も生活環境も異なる二人が、音楽によって絆を深めてゆく。
弟ジミーの工場の事情やアマチュア楽団との活動も絡んできてドラマティックな展開に。
兄も弟も音楽スキルがめちゃくちゃ高い。設定がいろいろ強引だけどコメディだからまあいいか。
無骨で不器用なジミーのキャラが愛おしい。楽団メンバーのクセの強さも微笑ましかった。
終盤のドラマが強烈。ラストのボレロの合奏は鳥肌が立った。
ハッピーエンドとは言えない後味の複雑さもフランス映画のいいところ。
#映画 #映画館 #フランス映画
#ファンファーレ #コメディ


ろびのわーる
2018年/フランス/90分
ジャンル:コメディ/ドラマ
監督:ピエール・ゴドー
キャスト:ブノワ・ポールヴールド/エドゥアール・ベール/スザンヌ・クレマン
【あらすじ】
プロヴァンスのとある村には腕のいい自転車修理工がいて、村人の尊敬を集めていた。その男の名はラウル・タビュラン。村では自転車のことをタビュランと呼ぶほどだった。しかしタビュランには、愛する妻にも明かしていないある秘密があった。なんと、彼は自転車に乗れなかったのだ……。
【見どころ】
① 嘘に翻弄される人生。
② 軽快なコメディ。
③ 皮肉でお洒落。
④ ラウルの人間らしさ。
⑤ ほっこりするドラマ。
【感想】
人に言いたくない秘密は誰にでもある。自転車に乗れないのは確かに恥ずかしいけど、それをずっと打ち明けられずにいることでドラマが生まれる。
バレそうになったときのラウルのうろたえる姿が滑稽。無口な役だけど表情が豊かだから感情が伝わってくる。ラウル役のブノワ・ポールヴールドの演技力が光っていた。
大人になるまで秘密を隠せてきたのは逆に奇跡的な気がする。そこには周囲の優しさがあるんだと思う。
自転車で崖に突っ込むシーンは笑った。ファンタスティックな演出に、某SF映画の名シーンを思い出した。
笑えて感動するフレンチコメディは大好物。いつかこんな街に住んでみたい。
#映画 #UNEXT #フランス映画
#今さら言えない小さな秘密 #コメディ

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