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ろびのわーる

ろびのわーる

『バード ここから羽ばたく』

2024年/イギリス・アメリカ・フランス・ドイツ/119分
ジャンル:青春/ドラマ
監督:アンドレア・アーノルド
キャスト:ニキヤ・アダムズ/バリー・コーガン/フランツ・ロゴフスキ

【あらすじ】
父親のバグと郊外で暮らす少女ベイリーは、行き場のない孤独を募らせていた。ある日ベイリーは、草原で“バード”と名乗る男と出会う。やがて、バードに純粋な何かを感じたベイリーは、彼を手伝うことにするが……。

【見どころ】
① 思春期の少女。
② ベイリーや子供たちの環境。
③ 父バグとの関係。
④ バードとの出会い。
⑤ 姉としてのベイリー。
⑥ 現実とファンタジー。
⑦ 役者のキャスティングと演技。
⑧ ミラクルな動物たち。
⑨ 象徴的な音楽。

【感想】
“とりあえずバリーコーガンだし観ておこうかな”くらいのノリで観てみたら、いい意味で予想を裏切られた。

治安の悪い街に住むワケあり家族。その長女ベイリーが過ごした神秘的な4日間。
ベイリーが体験する動物や虫と通じ合うような現象は、僕も最近よく出くわす。特にそれを感じるのが野鳥なので、この作品を鑑賞したことがとてもタイムリーでスピリチュアルな体験だった。

そして危険な街ではドラマが絶えない。
思春期のベイリーは、父バグをついつい遠ざけてしまいがち。あんなブッ飛んだ父親だったらイヤになるのもわかる気がする。不安や悩みを抱えながらも、妹たちを支えようするベイリーの姿はとても健気で頼もしかった。

荒んだベイリーの日常に突然現れる青年バード。彼の存在はとても異質で、暗い森に一瞬だけ差した木漏れ日のようだった。
終盤のファンタジーな描写がめちゃくちゃ良かった。あれはメタファーなんだと個人的には信じたい。現実を美しく見せるための粋な演出。

そして流れる曲がどれも素晴らしい。歌詞が情景に合ってるし、それを口ずさむコーガンがまた様になっていた。


アクが強くて好きにはなれないけどクセになる、それがバリーコーガンの第一印象だった。出演作を観ているうちに、彼の瞳に宿るイノセントな輝きに気づけるようになってきた。
そんなバリーコーガンのアクの強さを最大限に活かしつつ昇華させたのがこの作品。これまで観たどのコーガンよりもバリバリでピュアでイノセントだった。

コーガンは演技力もバリ上がってきている気がする。最初はこんなブッ飛んだ父親ちょっとキツイなど思ったけど、どの場面でも愛情深くて最高の父親だった。悪いことをやり尽くしてきた男の人間力や深みも感じた。
これを観たら「バリーコーガンって言いたいだけ」じゃなくなるはず。

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