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竹林の11人の小人
雲もまばらに 侘しい闇を
漂う様な 漕ぎ足では
いずれ揺蕩う 三日月孤月
孕んだ夜風 熱含みの風
我が夜を照らせ 我も亦、一人
孤月の揺蕩うまにまに
我も行こう 夜風通り
時々で良いから こっちを見ておくれ
風しか行かぬ この通りの
足元寒い 我が行く道を
連れなど要らぬ 一人行脚
孤月、其方と 二人旅
いずれ揺蕩う 道すがら
「孤月、二人」
星影 流
#詩
#ソネット

竹林の11人の小人
少し遠くまで足を進めて
街が目覚める前の
風を捕まえに行きたい
どうせ暑くなる今日も
目覚め前の風の冷たさならば
どんなにか 幾分かは
慰めになる筈だけど
寝息は熱風を吹かせて
河沿いの道は蒼いまま
今日は想像すら届かない暑さになる
家の前の小さな川に涼風が吹く
帰り道は風が変わって捕まえたい風は
ずっと近くにあったと気付いた
「川と河、蒼と青」
星影 流
#詩
#イマソラ
#ソネット
(Xとnoteと、ここGravityとの初同時展開…)


大介
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『いつかの昨日』
まだ来ぬ日を 胸の奥で待ちながら
いつかの 昨日であるような 気がして
椿の蕾が まだ眠る庭に
風は 名も告げずに 通りすぎる
母の声は 昨日のように遠く
記憶のなかで やさしくほどける
掌に包む 声なき日を
名もなきものとして そっと
夢のように 夢よりも確かな
ひとひらの時 光のなかに浮かぶ
その名もなき明日を待ち
ただ 静かに その影を撫でる
来るはずのない その日を信じて
ひとは 今日を そっと歩いてゆく
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#詩 #ソネット #創作


大介
『双樹の果てに』
求めしものは こゝにはなかつた
身の朽ちしのち それは みつかるのだらうか
それとも 來世──幻さへなき空に
そつと ひかりのやうに あるのだらうか
面影なき その うつしみにて
また あてのなひ旅は はじまり
いつかの 夢は とほくなり
滅びの鐘が かすかに 鳴る
ふたつの根をもつ あの樹のかげで
ふたりは また めぐりあふ
誰とは 知らずに
幾度の果てに 人は もとめしものに
出逢ふとすれば それは
風のやうに そつとそばに─
#詩 #詩歌 #ソネット #詩のようなもの

大介
精神状態が追い込まれているほうが、文章の類は捗るのかしら…?
コメント欄にURLを貼っておくので、詩がお好きな方がおられましたら、そちらも少し見てやってください(´・人・`)
『霧の聲』
夢に見し 霧のなかなる聲
それはまた 夢の中の夢
かつて在りし 悲しみのかげ
水鏡に うつりて消えぬ
古びし器 衣 書の頁
その奧に まぼろしの嘆き
名もなき宿主の 幻燈の夢
抱きしめて 朽ち果てにけり
夢のなか 崩れし家屋に
木々は泣き 土は聲を吸ふ
時の帝も 觸るること能はず
幾重にも 夢は夢を孕み
いにしへの 無念のいろは
霧の聲となりて 息づきぬ
#詩 #詩歌 #ソネット
竹林の11人の小人
おにぎりを作るのに似てる
色んな言葉を集めて
そっと心で包んで作るから
デコボコな形の言葉
出したい大きさにまとめて
丁度いい硬さになるように
誰かを想いながら
美味しくなるように
食べてもらえるように
ふんわりがいいかなと迷ったり
痛む心や胸に届くように
欲しい言葉が見つかるように
誰かを想って握るんだ
「詩とおにぎり」
星影 流
#詩
#ソネット
竹林の11人の小人
誰に見せる事も無い言葉
誰も見ては、くれなくても
別にいいさ、そんな言葉
それを集めて、「詩」と呼んだ
それを音にして、「歌」に詠んだ
誰も見ては、くれなくても
知らない何か、振り返らなくても
誰かとすれ違うようなもの
心が混ざる言葉の群れ
それは顔を見せて歩いていのと同じ
心と顔とはきっと同じ様に見える
それが今まで溶かしてきた
今ある全てのまま
「言葉の顔」
星影 流
#詩
#ソネット

希望の
愛しています
あなたの
心の扉が開くまで
信じています
あなたを
愛しています
このソネットのように
美の守護あれと
南の空から湧き上がる雲が
静かに東に流れ
小鳥の群れがねぐらに帰る
月光が湖面に降り立ち
静寂の霧に包まれ
時が来るまでの間 踊る
#詩
#ソネット
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