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フォレスト🍀
「博士の愛した数式」で有名な小川洋子の初期の作品です✨
そして、私が学生時代に初めて読み、それから今に至るまで何度も読んで来た小説でもあります✨
‐青春時代の爽やかや切なさやほろ苦さがミックスされたこの作品に散りばめられた小川洋子ならではの透明な静謐な雰囲気の文体が好きです
… 私も主人公とシチュエーションは、違いますが、1人暮らしをしていた時に、真夜中に独りで、パウンドケーキを焼いた事がありました✨
あのなんとも言えない寂しい様な感覚をふっと思い出しました。
ー そして、過去にこの小説を薦めた友人もこのシーンから、学生時代に初めての1人暮らしで、違和感を感じながら、独りで真夜中にパンを初めて焼いたのを思い出して、その時の心情を語ってくれたのを懐かしく思い出しました✨
後、私が好きなのは、主人公がアルバイトをしている結婚式場で、巨大なロイヤルアイスクリームを食べるシーン、サンシャインマーケットで食べ物を買いながら手紙を読むシーンと主人公と弟との2人だけの晩餐会✨
何だか食べ物に纏わる場面ばかりですが
…この作品の冒頭も主人公の過食症で、食べた物の日記を書き始める所から始まります。
作中、主人公がお付き合いしている吉田さんとイタリアの巨匠のフェデリコ・フェリーニの「道」と言う映画を観る場面も好きです✨
フェリーニ監督の妻になる女優さんの哀しげな瞬きがとても、印象的な映画です✨
そして、ラストの野球場で、紙吹雪が舞う中、主人公達がみんなで、抱き合うシーン✨
「わたしたちのシュガータイムにも、終わりがあるって言う事ね」
「砂糖菓子みたいに脆いから余計に愛おしくて、でも独り占めにしすぎると胸が苦しくなるの。私達が一緒に過ごした時間って、そう言う種類の物じゃないかしら」
…私は主人公や弟が、どんなに悲しみに満ちた状態でも、涙シーンを描かない事で、全体を哀しみが包み込み、無声の慟哭が、この小説世界を内包し、私の心を揺さぶり続けるのではないかと、思っています✨
いつまでも、私の心の中では色褪せない、何度も読み直したくなる作品です✨
#シュガータイム
#小川洋子


なな
表現がひたすら美しいし、かつ明快でありありとその場面を想像することができた
読み終わった時にタイトル通り、なんだか甘い気持ちになった
だけど彼氏は許せない笑
#シュガータイム
#読書の秋
#読書好き
#本好き
