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まこ氏
#クラブフィッターがコラム書いてみた ②
先日、グラビティ内でギアオタクが集まるコミュニティで、このようなワードが飛び出た。
「ボーケイのヘッドが重すぎる」
このヘッドが重く感じる現象は、長年ボーケイを愛用するユーザーや我々フィッターの中でも、ボーケイ=ヘッドが重いというのは常識として認識されているほどである。
これほどボーケイのヘッドが重たいことが常識となったのは、ボーケイを販売・製造するタイトリストが様々なユーザーにテストしてもらい、ボーケイがボーケイであるために導き出した適切な重量バランスによるものだろう。
あのボーケイが導き出したのであれば、重たいことはメリットなのだと感じるかもしれないが、一概にそうとは言えない。
確かにヘッドが重たいことのメリットとして、芝やバンカーの抵抗に負けずダブりにくいなどの恩恵を受けることができる。しかし、タイトリストはアメリカ合衆国に本社を置く海外ブランドである。
性能をテストするために選ばれたユーザーたちのほとんどが、日本人とは全く異なる骨格や筋肉量を持った欧米人であることは容易に想像できる。
そのため、「ボーケイのヘッドは重すぎる」ではなく、「ボーケイのヘッドは(日本人にとっては)重すぎる」が正しい表現だ。
ゴルフギアの世界で、海外メーカーの思惑が日本人を含むアジア人にとって不正解であることは多々あり、タイトリストもそれは重々理解しているはずだ。
そのため、「ボーケイフォージド」という日本人に向けて作られたシリーズが存在する。
しかし、数が限られた日本というマーケットに向けて特別仕様の製品を作るということは、メーカーとしては様々なリスクやコストがかかるため、大元のボーケイシリーズと比べると「グラインド」(ソール形状)のラインナップに限りがある。
ならば、日本人にボーケイは合わないのかと言われれば、それは間違いと断言する。
ボーケイはシャフトの先端にヘッドの重量バランスを調整するためのウェイトが装着されているが、専門的な知識と技術のあるクラフトマンに頼めば外すことは簡単で、それだけでもヘッドを軽くすることができる。また、シャフトを0.25インチほどカットしたり、あまり一般的とは言えないが専門的な機械のある工房に持っていけば、ヘッドを削り軽くすることもできる。
そのため、「ボーケイはヘッドが重たい」は正解だが、それを解決する方法はいくつも用意されている。できるだけ加工や手間をかけずに使えるクラブが良いクラブではあるが、よりフィットするクラブとして生まれ変わらせられる余白を残しているということは、ボーケイが世界最高のウェッジとして評価されているポイントなのかもしれない。
#ゴルフ
#クラブフィッター

まこ氏
「L.A.B.GOLEの新作?いえいえオデッセイです!!」
いままでになかったような奇抜な形状のパターを世に送りだす、L.A.B.GOLFのパターにそっくりな見た目に作ったオデッセイ。
いわゆるゼロトルクパターというジャンルに入るオデッセイのこのパターは、公式発表の前にツアー選手に支給しテスト段階に入ったようだ。
ストローク中に勝手に開閉を起こすフェースの挙動を限りなく抑え、真っ直ぐ引いて、真っ直ぐ出す安定感抜群のゼロトルクパターはL.A.B.GOLFを代表に、テーラー、オデッセイと大手も参入を始めているが、このオデッセイなんというかL.A.B.GOLFのパクリ感が否めない…と思う方も多いと思う。
確かにそっくりな見た目にそう思うが、実はL.A.B.GOLFは公式ホームページでこんな事を掲載しているので一部掲載する。
「ゴルフ市場は、低トルクのパターを製造する企業にとって十分な規模があります。我々はバラバラに動くよりも、協力した方が強くなれると信じています。さらに、ゴルファーの皆さんにとっては選択肢が増えます。これがゴルフ用品市場の良いところです。L.A.B. Golfのパターを買うか、競合製品を買うか、それはゴルファーの皆さんにお任せします。買っていただいたお客様は、低トルクパター革命を担う我々全員をサポートしてくれているのですから」
L.A.B.GOLFが先陣を切って世に送り出したゼロトルクパターを、企業の垣根を越え共に切磋琢磨しゴルフ界を盛り上げたいとなんとも、L.A.B.GOLFの社名に恥じぬLOVE&PEACEな考えあっぱれを差し上げたい。
オデッセイも現状ゼロトルクパターを実現させるとL.A.B.GOLFと同じ形状になってしまうのが事実だと思うが、これから開発を続けていくにつれオデッセイにはオデッセイのゼロトルクパターの形を作り出していくはずだと思う。
また、L.A.B.GOLFがいったゴルファーの選択肢が増えるという言葉は、L.A.B.GOLF自陣が自社の技術力への自身や、競合他社製品へのリスペクト、決してゼロトルクパター以外のパターを否定しないという事だろう。
パターは他のクラブと違い数万円から数百万円の物が市場に流通している。
そのため嫌な言い方を敢えてするのであれば、持っているパターで自身の経済力や社会的地位をひけらかすマウントや、他のゴルファーをバカにする様なステータス的要素も含んでしまっているのが現実だ。
ゼロトルクパターが正義、高いパターが正義ではなく、今使っているパターを愛して信頼出来るのが良いパターと正しいゴルファーとしてのあり方、考え方であると多くの人が共感してくれる事を私は信じたい。
#ゴルフ
#クラブフィッター
#クラブフィッターがコラム書いてみた


