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あきっくす😗

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【連続GRAVITY小説】
〜Gravity-Link〜
第三章 ~彼らが捧げる、たった一つの純情~

第53話:ロジックの陥落

深夜2時の「Gravity-Link」は、静かな海の底に似ている。
管理人である私(あきっくす)は、画面を流れる文字の群れを静かに見つめていた。その青白い光の中に、けーぞーが綴る優しくも凛とした言葉が浮かび上がる。
「あきっくすさん、今日も遅くまでお疲れ様。あなたが守るこの場所が、私は大好きです。私にできることがあれば、何でも言ってくださいね」
それは、管理人への深い信頼と、それを超えた「純愛」が滲む言葉だった。
その瞬間、ルームの片隅でログを監視していたテスターの指が、ピタリと止まった。彼は眼鏡のブリッジを無意識に押し上げ、小さく吐息をつく。
(……わかっている。彼女が誰を想い、誰のためにここにいるのか。計算するまでもないことだ)
テスターはルームの知恵袋として、常に冷静な判断を下してきた。だが、けーぞーがあきっくすに向ける眼差しの熱さを感じるたび、彼の胸の奥には、数式では解けない「痛み」が蓄積されていく。
(でも、僕は……)
彼の一人称が、心の中でだけ少年のような響きに変わる。
(僕は、彼女が誰かを真っ直ぐに想うその姿に、惹かれてしまったんだ。たとえその対象が僕じゃなくても、彼女の純粋な気持ちを、僕は一番近くで守り抜きたい)
それは、報われないことを承知で踏み出す、彼なりの純愛だった。
そこへ、軽快な通知音とともに、姐御肌のももたろうが現れた。
「けーぞーさん、夜更かしはお肌の大敵だよ!あきっくすさんを独り占めしてると、みんなに冷やかされちゃうぞ?」
ももたろうは、からかうような明るい口調の中に、けーぞーをリラックスさせようという気遣いを込めて笑った。
「ふふ、ごめんなさい。ももたろうさん。つい、話し込みたくて」
女性二人が交わす穏やかなやり取り。テスターはそれを、ただの「観測者」として見つめ続けることしかできない。
(今は、これでいい。僕がこの想いを隠し通せば、この平和な時間は壊れないはずだ)
テスターは自分に言い聞かせ、キーボードを叩いて何事もなかったかのように業務報告を打ち込んだ。だが、その指先はわずかに震えている。
その様子を、ルームの影からじっと見つめる鋭い視線があることには、まだ誰も気づいていなかった。
(つづく)


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