#ひとりがたり 我、読書の楽しみを取り戻したり!ここ何年か本が読めない病を患っていた。学生時代はあんなに好きで、バッグには必ず1冊、またはそれ以上を詰め込んで、空き時間は常に読書していた私であったのに。本を開いても集中できない、すぐ眠くなる、頭に入ってこない。本を読むにも物語を楽しむにも心の余裕が必要だと知った。決定的だったのは、ある小説シリーズの待望の新作が発売されたときだった。喜び勇んで新作を買い求めて早速読み始めた。それなのに。本の中で何が起こっているのか分からず、ページを進められなかった。読書は楽しい?いや苦しかった。私は本の中の世界から締め出されてしまった(悲しみの比喩)そんなこんなで読書にものすごく苦手意識ができてしまったけれど、それ以降もたまに挑戦しては挫けたり、なんとか読みきれたりしていた。詩や俳句、短歌が優しく繋ぎ止めてくれた。そんな私に数年前光明が差した。Audible(オーディオブック)との出会いにより、気負わず構えず本を楽しめるようになった。体を動かしながら聞けるのも良かったんだと思う。だって眠くならない。意外と内容も頭に入りやすい(アドレナリン的な?)そうやって、少しずつ読書の楽しみを日常に取り戻してきた今日この頃。件のシリーズ作品に再挑戦した。読める!読めるぞ!なんて奥深い世界。人と人の思惑の交錯する世界。迷いと葛藤、奸計に清廉さ。そして無常。物語の佳境、先へ先へと逸る気持ちに文字を追うのももどかしく、この先を早く知りたい、けれどまだまだずっとこの物語を楽しんでいたいという幸せなジレンマがそこにはあった。これだよ、これー!久しぶりー!どこ行ってたんだ、馬鹿ー!という気持ち。本って、ひとつの体験だよね。私はまだまだたくさんの本に出会える。たくさんの本の世界に飛び込んでいける。それってとても素晴らしいことだ。