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Drop D
まずは余裕を持って終了時刻前に業務を終わらせられるように技術になれなくては…[穏やか][ロケット]
#どろ日記 #とある看護師の独り言
Drop D
配属先は精神科の認知症病棟。
巡回していた際、「助けて」と声をかけてきた認知症のお婆さんがいた。
別になんてことは無い普段通りの部屋。
でもそれはあくまで自分から見えている世界だけの話。
認知症の彼女からすれば、自分の置かれた状況が理解できていないのに知らない場所で知らない大勢の人々(スタッフ陣や他の患者さん達)に囲まれてひとりぼっち。
途方もない不安の中に彼女はいる。
貴方は今入院しています、だなんて説明をしたところで余計な混乱を生んでしまうだけだろう。
だから自分は手を握りながら
「何も分からないかもしれませんが、俺は貴方の味方です。安心してください。」と伝えた。
差し出しされた手を握り返し、そっと自身の顔に当てながら彼女は「ありがとう」と遠くを見つめながら繰り返していた。
他のスタッフと比べたら業務量が少ない新人の今だからこそ出来る関わりなのかもしれない。
でもどれだけ忙しくなったとしても患者さんの声を決して無視せず、良き理解者であり続けたい。
この初心を忘れないように片手間ながらこの文を残す。
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