《合作作品》@モ! ×あお『異音』ぽんぽこ山に青色たぬきなにしろ君は、変わってる腹鼓もふつうはぽんぽこ君の音はリンリンリン♪ぽんぽこ山にオレンジの光降り立ったるはスターマン銀色タヌキのスターマン腹鼓は ヘイ、ララ、、♪たぬきが集まりお月が冴える月光に光る銀と青と茶鼓の音がなんだか違うぞリンリン ヘイ、ララリンリン、wow wow wow♪薮も木も虫ケラたちも風も命も笑ってるリンリン ヘイ、ララwow wow ぽんぽこ大人たちには秘密の話狐たちにも言わない話夜が明けて静寂の翆黛ぽんぽこ山は一人きりスターマンも青色たぬきも茶色たぬきさえ皆皆消えて心弾む鳥たちの歌が今は山に響いてる一一一森のはずれに、夜だけの空き地がある。そこに、ひとりぼっちの青色たぬきが座っている。リンリン……音は響くのに、どこにも届かない。「ねー銀さん、なんで私の腹鼓は変な音なの?」夜明け前の森で、青色たぬきがぽつりと呟いた。白く霞んだ月が、枝の隙間からまだこちらを見ている。「鳥さんのようにきれいに囀りたいとは言わない。でも……せめて、たぬきらしく腹鼓を鳴らしたい」銀色タヌキの銀さんは、星明かりを背にふわりと笑った。「リンリンは変じゃないさ。だって、森じゅうがきみの音を聴いて笑ってただろ」「笑ってたのは……からかってたのかも」「違うよ」銀さんは枝の先に止まった風を指さす。風が鳴った。鈴の音に似ていた。「風もさ、鳥の真似なんかしない。風は風の音で森を撫でる。青い子は青い子の音で森を包めばいい」青色たぬきはお腹にそっと手を当てた。月の光はもう白く薄い。ぽん、じゃなくて――リンリン。やっぱり変な音だった。でも、その音のあと、遠くの山の影から、眠たそうな鳥たちがこっちを向いて囀った。まるで、朝がはじまる合図のように。東の空が、うっすら桃色に染まりはじめた。林の影は長く伸び、月の光はもう、細い糸みたいに淡くなっていく。青色たぬきは、こわごわともう一度、お腹を叩いた。リン、リンリン。その音は夜の名残を揺らして、森の隅々までしみこんでいった。――しん、と一瞬だけ、世界が息をひそめた。そのときだった。枝先で丸まっていた小鳥が、ひとつ鳴いた。「チチ……チチチ」鈴の音に応えるみたいに。「ほら、聞こえる?」銀さんが言った。「森はちゃんと返事してる」薮の奥で、茶色たぬきが寝ぼけ眼をこすりながら顔を出す。木の根元では、虫たちがゆっくりと羽音を立てはじめる。光はやさしく差しこみ、夜と朝の境い目がふわりと溶けていった。「君の音はね、朝を起こす音なんだ」銀さんが笑う。「ぽんぽこも、リンリンも、どっちもたぬきの音。でも君の音は、森じゅうを目覚めさせる音なんだよ」青色たぬきは、胸の奥がほんの少しあたたかくなるのを感じた。風が吹く。葉がこすれ、鳥がさえずる。その真ん中に、リンリンと澄んだ音が混ざった。――それは、まぎれもなく青色たぬきの音だった。私の音には役割がある。意味があるんだね。私が朝を起こす!そのときだった。森の奥から、かすかなざわめきが聞こえた。小枝の下や薮の陰で、動物たちが顔を寄せ合っている。ひそひそ――「たぬきのくせにリンリンって、おかしいと思わないか?」「おかしいさ。ぽんぽこって鳴らないなんて」「あれは……たぬきじゃないよ」「何かが化けてるのさ」「気をつけないと異世界へ連れていかれるぞ」「気をつけるだけじゃだめだよ。退治しよう」ひそひそは、やがてざわざわに変わった。月の光の下で、たぬきも狐も鹿も、互いに目を見合わせる。誰も一歩も近づかないのに、恐れだけが、夜の森をゆっくりと広がっていった。青色たぬきは、胸の奥に冷たい風が吹き抜けるのを感じた。さっきまで、みんな笑っていたのに。さっきまで、朝が始まろうとしていたのに。誰かが最初に石を投げた。小さな音だった。でも、それを合図に、森全体が彼女を拒んだ。「出ていけ」「森を汚すな」「おまえの音はいらない!」銀さんの姿は、どこにもなかった。林の影が長く伸びて、光はどんどん細くなっていく。森の動物たちは、青いたぬきを森から追い出した。その夜、森は静まり返った。リンリンの音は消え、鳥はもう囀らず、風さえも、耳を塞ぐように止まってしまった。東の空が白むことはなかった。森は闇に包まれ、――二度と朝がくることはなかった。森を追われて、どれくらい歩いただろう。月はとうに真上を過ぎ、空の色は夜の奥の、青くて深い闇に沈んでいた。草は夜露をたっぷり含み、踏みしめるたびにしずくが小さく跳ねた。風は吹いているのに、音がしない。虫も鳥も眠ったまま。森を満たしていたざわめきも、もうどこにもない。リンリン……音は響くのに、どこにも届かない。夜空が、音を飲みこんでしまうようだった。青色たぬきは、お腹を両手で抱きしめた。まだ、ほんのりと、朝を呼んだときのあたたかさが残っている。でも、そのぬくもりも、夜露の冷たさに溶けていく。――どうして、みんな笑ってくれたのに。――どうして、あんなにこわい目で見たの。声にならない言葉が、胸の奥で膨らんでは、夜空に散っていった。星は遠く、ひとつもこっちを見てはくれない。「……銀さん」小さな声が、闇に吸いこまれていく。返事はない。木立の向こうでは、もう誰も眠りから覚めない。夜は長い。夜だけが、ここにいる。青色たぬきは、濡れた草の上に膝を抱えた。音を鳴らすことも、もう怖かった。鳴らせば、また誰かに見つかる気がした。それでも、お腹の奥がかすかに鳴る。――リン……世界は静まり返っていた。まるで、朝というものが、はじめから存在しなかったかのように。一一一朝が来なくなったぽんぽこ山青色ぽんぽこもう居ない鳥は囀りをやめ猛獣の目が黄色く光る世界になった茶色ぽんぽこは怯えていた最初は青ぽんぽこを次は明けない夜のことを茶色ぽんぽこは自分たちのことしか考えないぽんぽこ山にオレンジの光銀色ぽんぽこ降り立った変なぽんぽこまた増えた礫が流れ、声が後を追う「お前たちのせいで森に朝が来なくなった」「そうだそうだ、みんなお前たちのせいだ」銀色ぽんぽこの手にブラスター夜が朝に変わるほどの光が発せられ雷が横ばいに飛び、茶色ぽんぽこの1人を撃った茶色ぽんぽこ倒れて、周りのぽんぽこは波が引くようにこのぽんぽこから退いた「お前たちは仲間仲間といいながらいざ倒れると、このように見捨てる卑怯者だ」周りの茶色ぽんぽこもう居ない銀色ぽんぽこ倒れた1匹の茶色ぽんぽこに近寄った「意識はあるだろう?」茶色ぽんぽこ動かない「お前は見捨てられたのだ」動かぬながらに涙を流す茶色ぽんぽこ青色ぽんぽこしゅんとして、切り株の上に座ってるたまにお腹をさすっては、リンと鳴らしてその音を隠すように目を瞑るその横にオレンジの光銀色ぽんぽこ降り立った「銀さん、、。」「おいで、帰ろう」銀色ぽんぽこ手を伸ばす青色ぽんぽこ逡巡して、手を伸ばしたり引っ込めたり最後には銀色ぽんぽこの手を取ってともに空飛ぶ銀の円盤に吸い込まれた次の瞬間青色ぽんぽこ山の中の広場に至る全部夢だったのかと思えば、隣に銀色ぽんぽこ目の前には数匹の茶色ぽんぽこ青色ぽんぽこ怖くなり耳がくたりと垂れ下がる1人の茶色ぽんぽこ、恥いるように音を消して前に出た「ごめんね、青色たぬきさん」もう1人の茶色いたぬき、前に進み出てこう言った「大人たちは自分が正しいと言うけれど、僕たちは間違ってたと気が付きました」「大人たちはあなたが朝を奪ったと言うけれど」「僕たちはあなたが森と会話して、朝を呼んでくれたと信じています」この森には数百のたぬきこの広場には10に満たないたぬきの数迫害は免れないけれど、青色ぽんぽこ友達できた最初は恐々リン、リン、リン銀さん横でヘイ、ララ、、。茶色ぽんぽこ ぽんぽんぽん青色ぽんぽこ胸の支えが取れていきリンリン鼓を鳴らしてく銀色ぽんぽこも調子を合わせ茶色ぽんぽこは踊りさえするリンリン ぽんぽこへい、らら wow wowやがて久方ぶりに鳥たちが囀った森が息を吸い込んだ木が風が息を吹き返した東の空が明かるく染まる世界はこの森の罪を許すかのように明るくなり始め茶色たぬきはみんなで青色たぬきを抱きしめるのでした#それぞれの音#友達#ことばりうむの星#響き合う声たちイベント#自由合作アンサンブル𓂃𓈒𓏸𓂃𓈒𓏸𓂃𓈒𓏸𓂃𓈒𓏸𓂃𓈒𓏸𓂃𓈒𓏸𓂃𓈒𓏸🎼編集後記🎼(モ!)続編の続編を書くつもりはなかったのですが青色たぬきが不憫で不憫で救いたいと思い書いてしまいましたあおさんから続編の続編の感想はこれ無くお互い感想を書く段になって「悪口になってもいい?」と言われたので、震えております何よ、悪口ってw(あお)数日前、「モ!さんって…どんな会話にも対応できるし、拾って、回して、“ふつう”というか……社交的なのに、なんで“非社交的”に感じるんやろ?」——そんな、ちょっと面と向かった悪口みたいな話をしていました(笑)その対話の途中、ふいにモ!さんが贈ってくれた、たぬきの小さな詩。ファンとしてはうれしすぎたけれど……「このまま私だけのものにしておくのは、もったいない!」そう思って、投稿をお願いしたのがきっかけでした。そこからふくらんで生まれたのが、この『異音』。久しぶりの、モ!×あおの合作です。ごちそうさまでした♪