緊急事態宣言を余儀なくされ何をするにも制限をかけられたあの頃スローガンが掲げられたかのように限りあるなかで今出来る事は何か探した。些細な事から大きな事まで、誰かが動けばみんなが動いた幸福とは何か、それは他者に貢献する事で確立するとある論文では綴られていた。あの頃は肩身が狭く、息が詰まる事ばかりで何かを奪われてしまった感覚ばかりが押し寄せてきた。人によっては感情の起伏も激しく心が壊れてしまった人もいたと思う。この夏の星をみる忘れかけていたものを思い出すように駆け出す瞬間、期待に胸が高まる今どれだけ当たり前と感じる事が自由と呼べるものなのだろう。あの頃は想像さえもしていなかった“何ならできるか“と黒板に託された強いメッセージ傍にいても、遠くにいてもみんなが同じ夢と希望を抱いている僅かながらでも、ほんの一歩でも今に通ずる未来があるならあの頃のように何でも出来る気がする。#この夏の星をみる#辻村深月#映画#小説