#即興小説 #プロットプロットうるさい #ぎええええええええ 深夜のファミリーレストラン。スーツを着たいかにも真面目なサラリーマンと、ライダースにGパン、長髪を後ろでくくった男がテーブルをはさんで話をしたり、しなかったり。とにかく二人は向かい合っていた。「まぁ、プロットってのは物語の基本なわけだわな、当たり前なわけだが。」長髪の男は背中を丸めながら、そういった。スーツ姿の男は神経質そうに眼鏡を人差し指でずり上げた。「当たり前だ。当たり前すぎる。ただし、例外もある。そう「例外のため」のプロットもまたあるわけだ」「そうだな。つまりプロットには原則を与えるプロットと例外のプロットがあんだわな。だが、これに関して言えば物語だけに限定されないわけだ」長髪の男はなぜか苛立たしげに、膝を上下にゆすっている。そして付箋を取り出し、そこに「プロット」と書き、それをぐりぐりと丸で囲む。「そうだな。人間の人生にもプロットはあるだろう。幼稚園、小学生、中学生、高校生…」「んでもって途中でドロップアウトした奴のプロットもあるけだわな。人生のレール?いやいや、人生のプロットなわけだわな」「あぁ、わかるよ。しかし、概念として新しいプロットを生み出すプロットもあるな。言うなれば、あらゆるプロットのためのプロットを作り出すためのプロット」「そう、そりゃそうだ。概念が新しいものを生み出すためには、その骨組みが必要だ。プロットさ。プロットはプロットに従って新たなプロットを生み出し、俺らはプロットの中でプロットを生きるんだ」「そして、次なるプロットがプロットとプロットが生物学的にひかれあうプロットというプロットに従って、言い換えるならば…いや、やはり、プロットをし、生まれるプロットなプロットだ。そしてここで」「「二つのプロットがプロットについて話をしていると」」二人の声が重なった。一瞬の間が開き、二人はゲラゲラと壊れたように笑い声をあげた。付箋に書かれた「プロット」の文字は既に原型が無いほど塗りつぶされている。スーツ姿の男は煮詰めすぎた真っ黒のコーヒーを口にし、呟く。「ひどいプロットだな。」「あぁ、間違いない」長髪の男も頷いた。