【読後感】行旅死亡人(こうりょしぼうにん)とは、住所や氏名が特定できず、引き取る人がいない遺体のこと謎多き孤独死を解き明かすノンフィクション。少し前に話題になっていたのを覚えていて、最近この本の存在を知り思わず手に取った。警察、探偵、そして新聞記者の2人が引き継ぎ1人の女性のあらましを解いていったお話。千津子さんは故郷に帰りたかったのか。帰りたくなくて存在を消したのか。帰れない理由があったのか。それは解らない。けれどこんなにもたくさんの人がたった1人の生きた証を見付けようとした事実がとても胸を打つ。死は平等に訪れるけれど、それは無ではない。けれど人はそんなに簡単ではない。どの人もみんなドラマチック。読んでよかった、不謹慎ですが非常に高揚感があり一気に読んでしまう。最後はこれでよかったんだね、もう深く詮索はしないから安心してくださいと心が不思議と晴れ晴れしました。#ある行旅死亡人の物語 #あなたは一体誰ですか? #共同通信大阪社会部 #武田惇志 #伊藤亜衣