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きずあり

きずあり

#今日の一文字 #vol496

あなたは「生きた矢」である子供を前方に射だす弓である

You are the bows from which your children as living arrows are sent forth.

Khalil Gibran、投稿者訳


19世紀後半に生まれたレバノン出身の詩人の作品の一説

この詩は、こんな一節から始まる

彼らは生命が自ら求めて生まれた息子たちであり、娘たちだ
彼らはあなたを通してやってくるが、あなたから生まれる訳ではない
彼らはあなたと共にいるが、あなたのものではない


私には「子供は親の私物じゃない」という信念がある

長年関わった少年野球で周囲にいた、どの学年にも数人いる熱が入りすぎた親を見てきたことや、指導者としても親としてもアタマがあがらない先輩が時折話していた言葉の影響をうけてのこと


私の「矢」は何の相談もなく進路や就職先を決めては費用だけ負担させられて発射してしまい、最近は結婚相手の親御さんと近々出会う機会に昼食に誘う案にまで、先方に気遣い意見してくるコシャクなヤツになってしまった

二本のうち、もう一本の「矢」は、もう2,3年音信不通

一度放たれた矢は兵糧攻めも出来ず
自分がそう育てたのだから仕方ない


過去1年近く、自分の近くにいる母子の場合

母親は、大変不遇な少女時代を送っており、その話を聞いた私は「子供は親の私物じゃない」というフレーズを久しぶりに口にして、今更でも抗議に行きたい気持ちになるほど憤慨した

また、彼女は自分の親への抵抗から「自分はこういう親でありたい」という想いが強い

いや、極端に強すぎて、子供が自分で出来ることまでやってしまう理由が、父親がいないにせよ、彼女自身の願望であり、私の目には「私物化」としか映らず、虐待も甘やかしも両方ダメなんだと諭した


結婚も子供を持つことも昔のように「普通」ではなく選択とみられる現在

多くの人が子供を持たない中で、敢えて選択する人が「だから自分の意思通りにしたいのだ」と勘違いしないことを切に願う

#KhalilGibran
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