命が壊れる音がする。持ちすぎた花を落としてしまうことは罪だと、太陽に殴られて、怪我をした。無理をしたせいで守れなかった、無意識の贅沢が、まだあるはずだった満足を粉々に、カウントダウンの音量をあげていく。きっと、後悔しろというわけではない。ぼくが持てるぶんだけ愛するための、その量は、この先も変わらないことのお知らせで、身体中をすり抜けて濾過された花びらは、どこに飾られることもなく枯れていく。削れた心臓からは、ほんの少しの涙も出ないのに、愛を捨てる残酷な生き物になってくれるなと、耳障りのわるい破壊音が、いまここに流れている。#remind